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1994 年度 実績報告書

火災による死者数を減少させるための方策に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06650699
研究機関近畿大学

研究代表者

保野 健治郎  近畿大学, 工学部, 教授 (50088572)

研究分担者 大森 豊裕  近畿大学, 工学部, 助教授 (60088599)
難波 義郎  近畿大学, 工学部, 助教授 (40125125)
キーワード火災 / 死者 / 延焼 / 避難 / 消防 / 防災
研究概要

本研究では、消防局などの資料(火災原本など)について調査分析を行い、死者発生パターン等を把握するとともに、スプリンクラ-や火災感知器等の設備の効果・有効性について調査することを平成6年度の研究目標とした。今年度は、神戸市消防局に提供して頂いた資料に基づき分析を行なうとともに、火災延焼・煙伝播・人間の避難行動特性に関する文献の見直しを行なっている。新たに得られた知見は以下のようである。
まず、神戸市における過去10年間の火災による死傷者の発生推移は、特に経年的な変化は認められず、住宅火災において死者は火災全体の約8割、負傷者は約6割と他の火災に比較して高率で発生していた。死者発生火災の出火原因は「たばこ」が圧倒的に多く、次いで「電気ストーブ」、「石油ストーブ」等が上位を占めていた。また、負傷者発生火災の出火原因は「ガスコンロ」が一番多く、次いで「たばこ」、「放火・放火の疑い」等が上位を占めていた。死者発生火災の要因のうち、火災発生時に1人で居たことおよび睡眠中であったケースが半数以上を占めていたなどの住宅火災の場合における死者発生パターンが数種類に分類できることなどが判明した。
上述のように火災の現況の把握を行い、建築的ならびに消防的な対応についての考察を行なう上での有益な資料が得られた。すなわち、火災データ等より、避難行動様式等を把握するとともに、建築計画上の避難のしやすさ・しにくさなどの検討が可能であり、また死者の発生した建物と火災状況の再現(コンピュータシミュレーション手法の開発)のための基礎が確立された。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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