研究課題/領域番号 |
06650747
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
内山 休男 長崎大学, 工学部, 助教授 (50039690)
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研究分担者 |
佐野 秀明 長崎大学, 工学部, 助手 (10253634)
小林 和夫 長崎大学, 工学部, 教授 (30225495)
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キーワード | 普賢岳 / 火山噴出物 / セラミックス球状中空体 / 微細孔 / 湿度制御 |
研究概要 |
I. セラミックス球状中空体作製方法の確立: 雲仙普賢岳の火山噴出物をポットミルを用いて粉砕し、原料粉末を得た。この粉末にバインダーとして木節粘土を混合し、石膏型を用いて半球状の球殻を作成した。さらに、2個の半球を貼り合わせる方法にてセラミックス球状中空体のグリーン体を作製し、電気炉を用いて高温に加熱・焼結してセラミックス球状中空体を作製する技術を確立した。 II. 球殻壁微細孔の形成技術の検討: 微細孔形成剤としてセルロースまたは炭素繊維を添加した原料粉末を用いてセラミックス球状中空体の作製を試みた。その結果、微細孔形成剤を添加した場合でも、上記の方法によりセラミックス球状中空体を得ることが出来ることが明らかになった。また、球殻壁微細孔の形成状況を調べた結果、セルロースまたは炭素繊維を添加することにより球殻壁に微細孔を形成させ得ることが判った。 III. セラミックス球状中空体への新機能付与: 新機能として水の吸・放水特性を評価した。真空注入法を用いて中空部への水の充填を試みた。その結果、真空注水処理により中空球の質量が60%増加し、中空部へ水を入れることが出来た。また、水を入れたセラミックス球状中空体を恒温に保持すると、時間とともに質量が減少した。このことから、球殻壁の微細孔により中空部は外界とつながっていることが明らかになり、微細孔を制御することにより種々の物質を中空部へ出し入れできる可能性が示唆された。
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