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1994 年度 実績報告書

レーザー化学反応によるフッ素系極薄潤滑膜の作製

研究課題

研究課題/領域番号 06650788
研究機関大阪大学

研究代表者

真嶋 哲朗  大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (00165698)

キーワードレーザー化学 / 薄膜 / 潤滑膜
研究概要

本研究では、我々が見出したペルフルオロプロピレンと酸素との混合気体にArFエキシマーレーザー光を照射することにより誘起されるラジカル酸化重合反応が基板付近で進行して基板上にフッ素系のペルフルオロポリエーテル薄膜を作製できる方法を使用して、基板上にペルフルオロポリエーテル極薄膜を作製すること、さらに基板上に下地膜、磁気膜、保護膜を形成したものからなる磁気ディスクの炭素保護膜上にペルフルオロポリエーテル極薄膜を作製することを試みた。
まず、ArFエキシマーレーザー化学反応によるフッ素系極薄潤滑膜の作製のため、反応ガス連続供給照射容器、真空系、光学部品、照射容器、原料ガス、基板、ガスフロー計、ArFエキシマーレーザーなどの配置を行った。照射条件を変化させてArFエキシマーレーザー照射を行い、基板上にペルフルオロポリエーテル極薄膜を作製し、このペルフルオロポリエーテル極薄膜の組成は主にCF_2Oからなること、膜厚は1-10nmであることを明らかにした。さらに、酸素に対して比較的安定で、熱的にも200℃までは安定であることもわかった。
次にこのレーザー法により、基板上に下地膜、磁気膜、保護膜を形成したものからなる磁気ディスク(2.5,3.5インチ)の上にペルフルオロポリエーテル極薄膜を作製することを試み、レーザー照射条件の最適化を行った後、2.5,3.5インチのいずれのディスク上にもこの極薄膜を均一に作製することができた。作製したペルフルオロポリエーテル極薄膜の性質を分析し、組成は主にCF_2Oからなる、酸素に対して比較的安定であるが、水蒸気中に対しては不安定で徐々に分解することを明らかにした。また、摩擦係数の測定から作製したフッ素系極薄潤滑膜は従来品程度の潤滑性があることがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 真嶋哲朗: "レーザーによる新物質・材料の合成" 光化学. 18. 24-31 (1994)

  • [文献書誌] 杉田恭子: "エキシマーレーザーによるペルフルオロポリエーテル薄膜の合成" レーザー科学研究. 16. 86-88 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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