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1995 年度 実績報告書

安定化ジルコニアを用いる高温高圧水用完全固体型pHセンサーの試作

研究課題

研究課題/領域番号 06650791
研究機関東北大学

研究代表者

原 信義  東北大学, 工学部, 助教授 (40111257)

キーワードpHセンサー / 高温高圧水 / 安定化ジルコニア / 固体電解質
研究概要

1.研究目的
高度の安全性と信頼性が要求される発電用原子炉では、装置を構成する金属材料の腐食損傷事故を未然に防止する対策の確立が急務となっている。そのためには、腐食環境である高温高圧水のpHを正確に知ることが不可欠であるが、この目的にかなう実用的pHセンサーは未だない。本研究では,イットリア安定化ジルコニア(YSZ)板と固体基準電極とを一体化した高温高圧水用完全固体型pHセンサーを開発することを目的とした。
2.研究成果
(1)高温高圧水用pHセンサーの試作:Ni-NiO薄膜を基準電極に用いた高温高圧水用pHセンサーを作製した。Ti製のボディーとPTFEによる絶縁シールを組み合わせたホルダーによってジルコニア電極を固定、シールする方式を考案し、これにより温度250℃、圧力4.5MPaまでの高温と高圧に耐えられることを確認した。
(2)高温高圧水中におけるpHセンサーの特性評価:作製したセンサーを用いて、25〜250℃の各温度においてpH応答特性を調べた。pH変化に対する応答速度は温度の上昇と共に速くなり、250℃では1時間以内に定常状態に到達すること、150℃以上における応答電位-pH直線の勾配はNemstの式に一致すること、などが分かった。
(3)固体型照合電極としての性能評価:作製したpHセンサーを照合電極として利用することにより、温度250℃の0.1M-Na_2SO_4溶液中におけるSUS304鋼のアノード分極曲線を測定した。得られた分極曲線はAg/AgCl電極を用いて測定したものと一致することから、本センサーはpHの一定の条件の下では照合電極として機能することが分かった。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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