3価クロムイオンを2価クロムイオンに還元し、その他、他の金属イオンとともに建浴し、合金電析を行った。組成0.8kmol・m^<-3> CrSO_4-0.008kmol・m^<-3> ZnSO_4-2kmol・m^<-3> KCl-0.3kmol・m^<-3> HCOOK、pH2.4の溶液を用い定電位電解を行い、光沢のある灰白色の電析物が得られ、Znと共にZn-Cr合金相の析出が認められた。組成0.1〜0.4kmol・m^<-3> CrSO_4-0.1kmol・m^<-3> FeSO_4-0.1kmol・m^<-3> NiSO_4-1kmol・m^<-3> KCl-0.3kmol・m^<-3> HCOOK、pH2.4の電解液を用い、カソード電位-1000〜-1100mVの範囲で定電位電解を行ったところ、金属光沢を有するFe-Cr-Ni合金電析物が得られた。また、電析物中のCr含有量は電解液のCr^<2+>濃度の増大とともに、また、カソード電位が卑になるほど増大した。電流効率は15%から25%程度であり、3価クロム浴からの電析に比べ高い値となった。電析物は良好な耐食性を示したが、電析物に割れがあるため下地金属の保護は十分でなかった。
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