研究課題/領域番号 |
06650863
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
松野 儀三 九州工業大学, 工学部, 教授 (20039093)
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研究分担者 |
小倉 裕直 九州工業大学, 工学部, 助手 (40253554)
鹿毛 浩之 九州工業大学, 工学部, 助教授 (80142355)
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キーワード | コーティング / 流動層 / バインダー / ガラスビーズ / シリカ / 振動流動層 / 循環流動層 / 熱的操作因子 |
研究概要 |
本研究は、微粒子をバインダー溶液と共に噴霧して流動化粒子上に直接微粒子の薄膜を生成させる流動層コーティング法によって得られる微粒子薄膜が、粉体の表面改質技術として十分使用に堪えるものであることを実験的に証明し、さらに流動化粒子表面の微粒子の付着と微粒子薄膜の形成過程を、表面の乾燥状態との関係からとらえ、その機構を解明することを目的として行なっており、本年度までの研究で以下の結果が得られた。 1.流動化粒子にガラスビーズ、微粒子にシリカ、バインダーにポビニルアルコールを使用して、コーティング実験を行ない、流動化粒子がシリカによって充分コーティングされることを確認した。 2.コーティング実験によって形成された流動化粒子上の微粒子薄膜の付着状態と表面形状を顕微鏡で観察した。さらに、装置内温度、バインダー供給濃度、バインダー供給濃度、微粒子供給速度等の操作条件をそれぞれ変えた各種条件下でコーティング速度の測定を行なった。その結果、コーティング速度はコーティング薄膜内の水分量及び装置内の乾燥条件と密接に関係していることが判明した。 3.装置内の乾燥状態は流動化ガス供給速度、同温度・湿度及び噴霧液供給速度等の熱的操作因子によって決定されることが判明したので、これらを総合的に記述できる指標を導入することによって、装置内の乾燥条件とコーティング速度及びコーティング効率の間の関係を明らかにすることに成功した。さらにこの指標はコーティング層の均質性との関係の検討にも有効であった。 4.振動流動層及び循環流動層を用いたコーティングを行ない、小さな流動化粒子でのコーティングや低乾燥能力下でのコーティングの可能性を併せて検討した。
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