研究課題/領域番号 |
06650917
|
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
和泉 好計 鳥取大学, 工学部, 教授 (40026555)
|
研究分担者 |
大城 隆 鳥取大学, 工学部, 助手 (00233106)
|
キーワード | Methylotroph / Serine / Hyphomicrobium / Hyolroxypyruvate reductase |
研究概要 |
本研究では、C_1微生物の特異な代謝経路であるセリン経路を有するHyphomicrobium methylovorumを用い、セリン経路を構成する各種酵素についての酵素化学的、分子遺伝学的研究を行うことを目的とした。 セリン経路の鍵酵素ヒドロキシピルビン酸レダクターゼ(HPR)をコードする遺伝子領域を内部アミノ酸配列の情報を基に作製されたDNAプローブを用いて単離することができた。塩基配列を決定した結果、HPR遺伝子は322アミノ酸からなるタンパク質をコードしており、その分子量は35726Daと計算された。アミノ酸配列を解析し、既に決定している内部アミノ酸配列を含んでいることを見出した。また、この配列はD-lactate dehydrogenaseやD-3-phosphoglycerate dehydrogenase等のD型特異的2-ヒドロキシ酸脱水素酵素のアミノ酸配列と高い相同性を有していた。HPR遺伝子を含むプラスミドを大腸菌へ導入したところ、この形質転換株はHPRを発現し、可溶性タンパク質の16%に達した。また、この大腸菌が発現するHPRの酵素化学的性質、免疫化学的性質はH.methylovorumのものと全く同一であった。 HPRのアポ酵素については既にX線結晶解析が行われているが、補酵素を含有するホロ型の酵素の結晶はまだ得られていない。そこで、精製HPRを種々の条件で補酵素あるいは基質のどちらかの存在下で結晶化させたところ、多種多様の結晶を取得することができ、そのなかにはX線解析に供することのできる大きさを有する結晶も存在していた。
|