研究課題/領域番号 |
06650936
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
保母 敏行 東京都立大学, 工学部・工業化学科, 教授 (00087321)
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研究分担者 |
中釜 達朗 東京都立大学, 工学部・工業化学科, 助手 (50244421)
呉 行正 東京都立大学, 工学部・工業化学科, 助手 (70234961)
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キーワード | プローブ光の偏向 / 界面現象 / 一次元計測 / 反応熱 / 酵素反応 |
研究概要 |
近年、我々は化学反応熱によるプローブ光の偏向を利用する新規非接触、非浸襲、in-situ的な計測法を提案した。本研究では、この手法を界面反応、物質移動などの界面現象の一次元in-situ計測に発展させる試みを行った。 まず、プローブ光の偏向を利用する界面現象の一次元計測法の測定系を作製した。He-Neレーザーからのプローブ光をセル中の一点に絞り、その点で界面現象に伴う偏向信号を位置検出器で測定した。また、プローブ光を一次元方向に走査し、一次元方向内の各点の偏向信号を順次に測定し、偏向信号の一次元分布を得た。 次に、作製した測定系を用いて、金膜で固定した酵素の活性分布の測定について検討した。酵素カタラーゼをセルの底である金箔(厚さ10μm)に固定した。過酸化水素溶液をセルに加え、その分解反応に伴う反応熱が金箔の下に設定したCCl_4相に伝わり、温度勾配を誘起する。その温度勾配はプローブ光の偏向で測定した。また、プローブ光の偏向の大きさの一次元方向の分布情報も得た。プローブ光の偏向信号の一次元分布情報から、酵素カタラーゼの一次元方向の活性分布情報を推測した。さらに、本法を液/液界面で拡散現象などへの応用も検討している。
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