• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

求核性序列の制御を可能とするN,O-二官能性求核反応剤の開発と有機合成への応用

研究課題

研究課題/領域番号 06650986
研究機関岡山大学

研究代表者

森分 俊夫  岡山大学, 工学部, 教授 (30032923)

研究分担者 高井 和彦  岡山大学, 工学部, 助教授 (00144329)
キーワードニトロン / [3+2]環化付加 / キラルテンプレート / ジアステレオ選択性
研究概要

N-ベンジルヒドロキシルアミンとアセトンから得られるニトロンを、ベンゼン-水2相系溶媒中、分子内に2個の親電子中心を有する基質と反応させると、一つの親電子中心を酸素原子が、残りの親電子中心を窒素原子が攻撃して、イソキサゾリジン環が生成することを見いだした。この反応は水酸基とアミノ基を、その求核性をコントロールして順番に導入する新規合成反応として極めて有用である。その適用範囲と限界を検討した。天然のキラルテンプレートである酒石酸やマンニトール、さらには人工のキラルテンプレートから合成した9種類のα,β-不飽和エステルを基質として用いた。(4S,5S)-ビス(t-ブチルジメチルシロキシ)骨格をもつα,β-不飽和エステルの場合には、その鎖状構造の配座が固定されるため、ニトロンのオレフィンへの付加反応において、99%de以上のジアステレオ選択性が見られた。一方、ニトロンによる選択性は60-88%deであった。そこで、ニトロンの側の選択性の向上のため、同様の(4S,5S)-ビス(t-ブチルジメチルシロキシ)骨格を有するニトロンを合成し、反応を行った。その結果、ほぼ完全なジアステレオ選択性が得られることを見いだした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Seiki Saito,Teruhiko Ishikawa,Toshio Moriwake: "Role of Vicinal Diol Controller in Discriminating π(C=C)-Faces of Dipolarophile in Nifrone-Olefin CyCloaddition Reactions." Synlett. 279-281 (1994)

  • [文献書誌] S.Saito,T.Ishikawa,T.Moriwake et al.: "Chiral Acyclic Nitrone Bearing Protected Vicinal Diol Controller Providing Single π(C=N)-face in [3+2]Cycloaddition Reactions" Synlett. 282-283 (1994)

  • [文献書誌] S.Saito,T.Ishikawa,T.Moriwake: "Role of a Protected Vicinal Diol Controller in Intramolecular [3+2]Cycloaddition Reactions of Chiral Acyclic Albeny Nitrores." J.Org.Chem.59. 4375-4377 (1994)

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi