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1995 年度 実績報告書

β-ラクタムのリビングアニオン重合による末端反応性単分散ポリアミドの精密合成

研究課題

研究課題/領域番号 06651023
研究機関工学院大学

研究代表者

橋本 和彦  工学院大学, 工学部, 教授 (20023484)

研究分担者 岡田 鉦彦  名古屋大学, 農学部, 教授 (20023103)
キーワードリビング重合 / ラクタム / ポリアミド / ジメチルアセトアミド / マクロモノマー / 塩化リチウム / 末端反応性重合体 / 単分散性重合体
研究概要

本研究の目的は、種々のラクタムのアニオン開環重合においてリビング重合を実現するための条件を探索し、その重合例を拡充して、分子量のそろったポリアミドを合成する一般的手法を確率することにある。
1.昨年度に引き続き、メチル置換基をもつβ-ラクタム,3,3-ジメチル-2-アゼチジノン(1)のアニオン開環重合を、5%の塩化リチウムを含むN,N-ジメチルアセトアミド中、ピロチドンカリウム塩およびラクタムのN-ベンゾイル誘導体をそれぞれ触媒および活性化剤に用いて行った。
2.購入した高速液体クロマトグラフ送液システムに概設の検知器を組み込んで、生成ポリアミドの分子量および分子量分布を調べ、触媒量、温度、時間などの重合条件の影響を明らかにすることにより、分子分散が1.1以下のポリアミドが生成し、しかもリビング系として取り扱える重合条件を見い出した。
3.メチル置換基をもつ別のβ-ラクタム,4,4-ジメチル-,および3-メチル-2-アゼチジノン(2および3)のアニオン重合も同様に行い、得られたポリアミドのMw/Mnの値で評価した単分散生は1>2>3の順に低下することが明らかになった。
4.これからのラクタムの成長鎖末端に相当するアシルラクタムを合成し、弱い求核試薬であるベンジルアミンとの反応^1H-NMRにより速度論的に解析して、ラクタム環の開環反応性を比較した。その結果から、1から得られるポリアミドの単分散性が高く、3から得られるポリアミドのそれが低いのは、それらのk_i/k_pの値がそれぞれ比較的大きいおよび小さいことに起因する推測できた。
1および2のリビングアニオン重合が完結した後、反応系直接p-ビニルベンジルアミンを加えて、アシルラクタム型成長鎖末端と反応させ、単分散性のp-ビニルベンジル型ポリアミドマクロモノマーを合成した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 橋本和彦,森 健一, 岡田鉦彦: "分子内環化を用いる双環ラクタムの合成における置換基の一時的導入" 工学院大学研究報告. 78. 49-54 (1995)

  • [文献書誌] K. Hashimoto, S. Wibullucksanakul, and M. Okada,: "Macromolecuar Synthesis from Saccharic Lactones. Polyaddition of D-Glucaro- and D-Mannaro-1, 4:6, 3-dilactones With Diisocyanates and" J. Polym. Sci., Part A: Polym. 22GD02:33(9). 1495-1503 (1995)

  • [文献書誌] K. Hashimoto, K. Hotta, M. Okada, and S. Nagata: "Synthesis of Monodisperse Polyamides by Living Anionic Polymerization of β-Lactams in the mixture of N, N-Dimethylacetamide and lithium" J. Polym. Sci., Part A: Polym. Chem.33(12). 1995-1999 (1995)

  • [文献書誌] K. Hashimoto, S. Wibullucksanakul, and M. Okada,: "Synthesis of Polyurethanes from Saccharide-Derived Diols and Diisocyanates and their Hydsrolyzability" Macro. Chem. Phys. 197(1). 136-147 (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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