• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

メタクリル酸エステルの立体規則性分岐ポリマーの合成とその特性解析

研究課題

研究課題/領域番号 06651028
研究機関大阪大学

研究代表者

北山 辰樹  大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (60135671)

キーワードマクロモノマー / 立体特異性重合 / 立体規則性グラフトポリマー / 立体規則性くし形ポリマー / リビング重合 / NMR / ステレオコンプレックス / 重水素化ポリマー
研究概要

1)t-C_4H_9MgBrおよびt-C_4H_9/(n-C_4H_9)_3Alによるトルエン中低温での重合で得られるイソタクチックならびにシンジオタクチックポリメタクリル酸メチル(PMMA)リビングアニオンに臭化アリルを反応させ、得られた末端アリル化PMMAをヒドロボレーション反応で末端水酸基のPMMAに変換した。これらとメタクリル酸塩化物との反応で、メタクリレート基を有するマクロモノマーを合成した。
2)メタクリル酸メチルのリビンク重合に有効な2つの開始剤系((1)テトラヒドロフラン中1,1-ジフェニルヘキシルリチウムによる重合、(2)トルエン中t-C_4H_9MgBrによる重合)を用いて、1.で得たマクロモノマーとメタクリル酸メチルおよびエチルとのアニオン共重合を行った。^1Hおよび^<13>CNMR解析から、生成グラフトポリマーの枝の数、主鎖の重合度、枝ならびに主鎖の立体規則性を調べ、主鎖ならびに側鎖の立体規則性の制御されたグラフトポリマーが得られることを明らかにした。
3)2)で得られるポリマーのうち、主鎖と枝の立体規則性の異なるグラフトPMMAはアセトン中でのHuggins定数がクロロホルム中の値、あるいは、イソタクチックPMMAとシンジオタクチックPMMAの混合物の値に比べて非常に大きいことを見出した。これは、PMMAで知られているステレオコンプレックス形成が、グラフトPMMAでは分子内の主鎖と側鎖の間でも起り、分子環のコンプレックス形成が弱められ、粘度の濃度依存性が大きくなったためと考えられる。
4)マクロモノマーのアニオン単独重合を2)で用いた2つの重合系で行い、櫛型ポリマーを得た。主鎖の立体規則性は、MMA単位を重水素化したマクロモノマーを合成して同様な重合を行い、得られた重水素化櫛型ポリマーの主鎖単位の^1HNMR信号から求めた。その結果、(1)の重合系からはシンジオタクチックポリマーが、(2)の系からはイソタクチックポリマーが得られることがわかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Kitayama: "Control of Main-Chain Stereostructure of Graft Polymers via Stereospecific Anionic Copolymerization of Syndiotactic PMMA Macromonomer Having Methacryloyl Function" Polymer Journal. 25(7). 707-720 (1993)

  • [文献書誌] K.Hatada: "Stereospecific Polymerization and Copolymerization of Methacrylate and Their Use for Construction of Stereoregular Chain Architecture" Makromol.Chem.Macromol.Symp.70/71. 57-66 (1993)

  • [文献書誌] K.Hatada: "Stereoregular Macromonomers with Respect to Main-Chain and/or Side Chain" Macromolecular Design:Concept and Practice. 1. 85-127 (1994)

  • [文献書誌] K.Hatada: "Stereospecific Polymerization and Copolymerization of PMMA Maccromonomer" Macromolecular Engineering:Contemporary Themes. (印刷中).

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi