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過去における船舶の事故例を調査した。本年度特に船舶と船舶との衝突事故例について調査し、比較的船舶交通量の多い海域で事故が多く発生していることがわかった。また最近、小型のプレジャーボ-トや遊漁船が内船貨物船などと衝突している事故例が多くみられたので、比較的小型の被衝突船に船舶が衝突したときの挙動について実験により検討した。被衝突船の船首方位を変化させ衝突船を船速を変えて被衝突船の船首部から船尾部にわたり衝突させそのときに船体に働く衝突力や加速度変化をしらべた。その結果、衝突力と加速度変化は比例関係となることがわかった。被衝突船と衝突船の寸法比の影響についても他の文献と比較することにより求めることができた。
次に海洋構造物などに対する船舶の衝突事故を防止する緩衝施設について研究した。緩衝施設としてはゴムとプラスチックの中間的な性能をもつ新素材を使って調査した。本年度行なった実験としては構造物に設置された際に海洋波によりどのような力を受けるかについて計測を行なった。その結果、同規模の他の形式の緩衝施設に比べ受ける波力はそれ程大きくならないことが示された。その他、緩衝施設に対する船舶の衝突実験も行ない、その性能をしらべた。その結果及び実用化に向けての実験は次年度に行なうが、有効性はある程度示すことができた。
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