研究課題/領域番号 |
06651084
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
海洋工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
冨田 康光 大阪大学, 工学部, 教授 (30029251)
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研究分担者 |
大沢 直樹 大阪大学, 工学部, 助手 (90252585)
橋本 聖史 大阪大学, 工学部, 助手 (50183554)
船木 俊彦 大阪大学, 工学部, 教授 (90029174)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | 角まわし溶接継手 / 残留応力の緩和 / 有限要素法解析 / 切断法 / 疲労強度線図 |
研究概要 |
本研究では、繰返し荷重を受ける船側縦肋骨構造における角まわし溶接接合部を対象として、弾塑性有限要素法を用いたシミュレーション並びに実験を実施し、静荷重履歴によって緩和される溶接残留応力の分布並びに緩和された残留応力の下での疲労強度を明らかにし、残留応力の緩和及び積載貨物による平均応力が疲労強度に及ぼす影響を検討すると共に、残留応力の緩和を考慮した疲労強度線図を提案した。 内容と得られた結果をまとめると以下のようである。 1)角回し溶接ビ-ト止端部に発生した引張降伏に達する初期溶接残留応力は、負荷される荷重の大きさにほぼ比例して緩和され、船舶の縦肋骨構造での設計許容応力である材料の降伏応力の50〜85%程度の引張荷重を受ける場合には、初期の溶接残留応力はほとんど消滅あるいは圧縮残留応力に変わることをシミュレーション並びに切断法による残留応力計測により明らかにした。 2)荷重非伝達型角まわし溶接継手試験片に対して、初期溶接残留応力がそのまま内在した場合と引張荷重によって残留応力分布が変わった場合の定荷重振幅疲労試験を行い、角回し溶接継手の疲労強度し静引張荷重によって相当上昇し、その影響は応力範囲か小さい長寿命側でより顕著であることを実験により明らかにした。 3)シミュレーション並びに疲労試験結果を基に角回し溶接継手試験片での静引張荷重履歴による残留応力の緩和並びに平均応力を考慮した疲労強度線図を提案し、疲労強度解析への適用例を示した。
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