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1996 年度 実績報告書

体細胞胚の乾燥耐性機構の解明と乾燥系人工種子への利用

研究課題

研究課題/領域番号 06660003
研究機関岩手大学

研究代表者

高畑 義人  岩手大学, 農学部, 教授 (10133894)

キーワード体細胞胚 / 乾燥耐性 / 人工種子 / アブサイシン酸 / 花粉培養 / Brassica / LEA遺伝子
研究概要

1.体細胞胚の乾燥耐性の機構を解析するため、Lea遺伝子に着目しナタネのLea遺伝子Lea76をCaMV35Sプロモーター下につないだキメラ遺伝子を作り、タバコとナタネに遺伝子導入した。タバコで6個体、ナタネで2個体の形質転換体が得られ、それらの個体についてNaCl耐性をリ-フデスク法により調査したが、耐性は得られなかった。タバコの形質転換体についてはT1植物を得て、その実生の段階でNaCl耐性を調査したところ、それらの中で若干のNaCl耐性がみられるものが見出された。
2.ナタネのゲノムライブラリーからLea遺伝子を単離し、プロモーター領域の解析を行った。その結果、Lea遺伝子のプロモーター領域には、TATAボックスの上流にABAによって誘導される遺伝子においてみられる共通配列ABRE(ABA responsive element)領域が存在することが明らかとなった。
3.乾燥系人工種子としての可能性をはかる目的で、乾燥胚の貯蔵性について調査を継続して行った。その結果、-80℃の貯蔵条件下で3年間植物体再生能を保持していることが明らかとなた。また、乾燥胚は液体窒素による凍結保存も可能であることが明らかとなった。一方、糖検出試験紙テステープを用い乾燥胚から浸出してくる糖の有無を検出することで乾燥胚の生死の判断を試みたところ、乾燥感受性胚のみ糖が検出され乾燥胚の生死を簡便に判断できることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 和久井健司: "Brassica属小胞子由来胚の乾燥法による長期保存および凍結保存" 育種学雑誌. 46(別2). 289 (1996)

  • [文献書誌] 高畑義人: "不定胚の乾燥耐性の誘発とLea遺伝子" 東北大学遺伝子生態研究センター通信. 35. 1-3 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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