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1994 年度 実績報告書

ウメの生産安定に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06660027
研究機関千葉大学

研究代表者

松井 弘之  千葉大学, 園芸学部, 助教授 (90081546)

キーワード開花遅延 / 単為結果 / 成熟制御 / ウメ / エスレル / AC-94377 / ACC / ポリアミン
研究概要

1.開花期の遅延:ウメ‘白加賀'に数種の植物生長調節物質を10月中旬に処理したところ、エスレル、CCC、SADH、B-9及びGA_3が開花遅延効果を示した。この中で、エスレルが最も効果が高かったので、処理濃度や処理時間を調査したところ、10月中旬よりも早い時期の処理は効果が少なく、またこの時期よりも遅い処理や200〜400ppmの高濃度処理は開花遅延効果は見られるが、異常花の発生多くなった。この結果、50〜100ppmのエステルを10月中旬に処理することが開花遅延に最も有効であることが判明した。なお、着果数がやや減少するものの、果実の肥大や品質に対する影響は認められなかった。
2.単為結果の誘起:ウメの単為結果を誘起するには、従来から用いられていたGA_3よりもジベレリン様活性を有するAC-94377(n-substituted phthalimide)の1000ppm処理が有効であり、さらに硬核期約1週間前にオーキシンを併用処理することにより著しく着果率が向上した。
3.成熟期の制御:エチレンの前駆物質であるACC含量の変化を幼果期から成熟期まで調査したところ、開花約30日後、すなわち生理落果が盛んになる約10日前にピークとなり、その後急減したが、成熟期にはやや増加した。一方、果実中にはスペルミン(Spn)、スペルミジン(Spd)、プトレシン(Put)のポリアミンが存在するが、その中でSpd含量が最も高く、いずれのポリアミンも果実の生長にともなって減少した。さらに、ウメ果実は収穫すると急速に着色・成熟するが、その原因は収穫後の急速なSpdの減少に伴うACCの急増と、その後発生するエチレンによることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A.Paksasorn et al.: "Effect of fall ethephon application on delaying bloom and fruit set of Japanease apricot (Prunus mume Sieb.et Zucc.)" Acta Hort.395. 193-200 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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