• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

Fusarium oxysporum菌の寄生性分化の分子機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06660060
研究機関明治大学

研究代表者

米山 勝美  明治大学, 農学部, 助教授 (50110060)

キーワードFusarium / ポリガラクツロナーゼ / 病原性
研究概要

トマト萎ちょう病菌F.oxysporum f.sp lycopersici race2を用い,変異原処理により病原性が弱い弱病原性変異株OW932を作出した。変異株について、SDS-PAGEによる総タンパクの分析および等電点電気泳動と活性染色によるポリガラクツロナーゼ(PG)活性について調べた結果,変異株OW932にはPGのバンドが殆ど見られず、原菌との間に大きな差が認められた。これらの事実から,本菌が産生するPGが重要な病原性因子であると推定されたので,本酵素について生化学的研究を行った。
本菌の産生するPGの性状について調べた結果,PGはシトラスペクチンおよびポリガラクツロン酸でのみ誘導され、ペクチン濃度は1.0〜2.0%が最適で、静地培養では30〜40日目に活性が最大になることが判明した。また,本酵素を硫安分画,イオン交換,およびゲル瀘過により精製を行った結果,非変性条件PAGEでは単一のバンドを示したが,SDS-PAGEおよび等電点電気泳動では4つのアイソザイムのバンドを示した。さらに,いずれのアイソザイムにも糖鎖が結合していることが確認された。
PGの発病における役割を解明するため植物組織内の病原菌PGの分布を精製PG抗血清を用いて調べた結果萎凋病感染組織内の維管束部においてのみPG反応が検出された。このことから,トマト植物の維管束壁部分がトマト萎凋病菌が産生するPGにより溶解されることが萎凋症状の一因であると考えられた。

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi