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1995 年度 実績報告書

魚皮リポキシゲナーゼの特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06660143
研究機関東北大学

研究代表者

藤本 健四郎  東北大学, 農学部, 教授 (00005620)

キーワードマイワシ / リポキシゲナーゼ / ヘムたんぱく質 / ヒドロペルオキシド / ミオグロビン
研究概要

太平洋沿岸各地で漁獲された新鮮なマイワシSardinops Melanostictusの皮から抽出した水溶性物質を、ゲル濾過クロマトグラフィーで分画したところ、リノール酸を基質とした反応により、過酸化活性を有する2つのピークが得られた。いずれの画分ともヘムたんぱく質であった。この両画分をリノール酸と種々条件下で反応させ、生成物を分析した結果、いずれの画分とも、9および13-ヒドロペルオキシドの比は、約6:4と自動酸化生成物(1:1)に近く、また、13-ヒドロペルオキシドはラセミ体であった。この結果、マイワシ皮からは、予期したような13S-ヒドロペルオキシドを選択的に生成するリポキシゲナーゼを単離することはできなかった。そこで、皮中に存在する脂質過酸化活性物質をさらにイオン交換カラム、電気泳動で精製し、各種スペクトルを測定した結果、主成分はミオグロビン、第2成分はヘモグロビンだった。ミオグロビンについては、一次構造の決定を試みたところ、既知のキハダマグロに酷似していた。ミオグロビンには、ヒドロペルオキシド分解活性があり、低分子アルデヒドの生成により、魚臭発生に関与していることがわかった。ミオグロビンは、ヒドロペルオキシドにより活性化されたが、その機構にはフェリル型ミオグロビンの生成とともに、ヒドロペルオキシトの分解による活性酸素種の関与が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Mohri, S., Cho, S.-Y., Endo, Y. and Fujimoto, K.: "Occurrence of linoleate 13 (S)-lipoxygenase in sardine skin." J. Agvic. Food Chem.40. 573-576 (1992)

  • [文献書誌] 藤本健四郎: "魚皮のリポキシゲナーゼ" 化学と生物. 31. 73-75 (1993)

  • [文献書誌] Fujimoto, K.: "Oxidafive deterioration in fish and fish products." Proceed. Nat. Sci. Council, ROC, Pt. B. 17. 70-76 (1993)

  • [文献書誌] Fujimoto,K., Kimura, F. and Endo, Y.: "Characterization of heme proteins in sarduie skin responsible for lipid peroxidation." Fish. Sci.62(予定). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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