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1994 年度 実績報告書

アカエゾマツの年輪解析に用いる標準化関数の導出

研究課題

研究課題/領域番号 06660171
研究機関北海道大学

研究代表者

野田 真人  北海道大学, 農学部・附属演習林, 助手 (00101238)

キーワード標準化関数 / 年輪解析 / 年輪幅 / アカエゾマツ / クロスデ-ティング / 年輪年代学 / 数値フィルタ / 環境
研究概要

年輪解析---樹木年輪に記憶されている環境情報の復元---に用いられる年輪幅は実測年輪幅W(t)ではなく、標準化あるいは指標化年輪幅と呼ばれるI(t)=W(t)/F(t)に変換する。このF(t)に整次、Running mean、指数関数などが代表的な関数形として提案されている。これらの関数形は日本の樹種に適用した場合に外的な環境要因との寄与が低く、新しい標準化関数の導出が望まれている。
従来の年輪解析の手法は年輪幅の特長的な時系列変動にのみ重点がおかれ、そのため、単木あるいは狭いプロットの年輪変動で代表する傾向があった。本研究は空間的な広さに重点をおき、広い地域に共通する時系列の標準年輪系列の導出と年輪幅変動相似地域の両側面から外的な環境要因と年輪成長との関係を導き出すところに特色がある。
平成6年度では、アカエゾマツに用いる最適な標準化関数に周期解析に適した数値フイルタを提案し、これを実証する方法として、モデルシュミレーションにより、これまでに提案されてきた標準化関数と対比しながら、最適な関数形を特定した。以下に得られた知見を挙げる。
1.モデルのシュミレーション実験より、数値フィルタのうち、短周期成分を透過させるハイパスフィルタが前述の標準化関数よりも統計的に最適な関数形であること。
2.北海道大学天塩地方演習林と雨龍地方演習林のアカエゾマツ天然木の短周期の年輪変動が高い有意水準にあること。
などが判明した。天塩地方演習林と雨龍地方演習林のプロットは約70kmも離れているにもかかわらず、同じ時系列変動をしていることが判明した。この課題は平成7年度で詳細に調査する予定である。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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