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1995 年度 実績報告書

マガキの放卵放精応答の生理・生態学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 06660225
研究機関東北大学

研究代表者

松谷 武成  東北大学, 農学部, 助教授 (90134030)

キーワードマガキ / 成熟 / 産卵 / 頭部神経節 / 神経細胞
研究概要

本年度は,マガキの放卵放精制御中枢の検討の一環として,中枢神経系,特に頭部神経節の神経分泌現象を中心に検討した。
1.神経細胞の神経分泌顆粒染色法による分類と生殖周期にともなう神経顆粒の消長
クロムヘマトキシリン(CH),アルシアン青・アルシアン黄(AB/AY)による染色性から,頭部神経節の神経細胞が4タイプに分類された。それぞれタイプIはCH陽性,AB/AY陰性,タイプIIはCH陽性,AB/AY暗緑色,タイプIIIはCH陰性,AB/AY暗緑色,タイプIVはCH陰性,AB/AY淡緑色であった。一方,内臓神経節の神経細胞は染色性からこれら4タイプを参考に新たなタイプも加え3タイプに分類された。それぞれタイプI,タイプIVそして新たにCH陰性,AB/AY黄色のタイプVであった。
頭部神経節70%の存在比で認められたCH陽性細胞について,産卵期を挟んだ陽性細胞数の季節変動を検討した。CH陽性細胞数は8月の産卵期にピークに達し,その後減少し,成熟期に向けて再び増加する傾向が認められ,明らかに生殖周期と同調していた。
2.頭部神経節の神経細胞の微細構造
細胞内小器官や細胞内顆粒の分布から4タイプに分類された。特に,神経細胞内に認められた分泌顆粒と類似した顆粒が頭部神経節から伸びる軸策にも観察されたことから,分泌顆粒の軸策内輸送の可能性が示唆された。しかしながら,先の組織学的に染色性から分類した4タイプの神経細胞との関係については判らなかった。
これらの結果から,マガキの生殖巣の発達や産卵には内臓神経節よりむしろ頭部神経節の調節を受けている可能性が示唆された。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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