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1994 年度 実績報告書

クルマエビのビブリオ病:PCR法による病原菌の検出

研究課題

研究課題/領域番号 06660238
研究機関広島大学

研究代表者

室賀 清邦  広島大学, 生物生産学部, 教授 (30011993)

研究分担者 中井 敏博  広島大学, 生物生産学部, 助教授 (60164117)
キーワードクルマエビ / ビブリオ病 / Vibrio penaeicida / rRNA / PCR / 塩基配列
研究概要

まず、クルマエビのビブリオ病の原因菌(Vibrio sp.PJ)がこれまでに未報告の新種であることを、生化学的性状などの表現型から再確認するとともに、DNA-DNAホモロジーを調べることにより遺伝学的に確認し、Vibrio penaeicidaなる新種名を提案した。
次いで培養法を用いて、経口感染させたクルマエビの各器官におけるビブリオ病原因菌の動態について調べたところ、感染過程は定着、分散、除菌、2次増殖および全身感染の5つのステージからなり、胃、中腸腺およびリンパ様器官が本菌の主たる増殖部位であることが分かった。しかし他の競合菌の存在により、初期の増殖部位を特定することはできず、培養法に代わるより感度の高い検出法が必要と考えられた。
そこで、本菌の検出法としてのPCR法(ポリメラーゼ連鎖反応)の確立を目的とし、V.penaeicidaの16SrRNAの特異塩基配列を決定した。すなわち、Vibrio属細菌の塩基配列における保存領域をプライマーとすることにより本菌の可変領域をPCR法にて増幅後、クローニングを行い、V.penaeicidaの種特異的塩基配列を決定した。その結果を基に新たにプライマーを作成しPCRを行ったところ、目的の増幅産物がV.penaeicidaのすべての菌株から得られたのに対し、他のVibrio属細菌のいずれからも認められなかった。従って、本プライマーを用いたPCR法により本菌と他のVivrio属細菌との鑑別が可能となり、PCR法による本菌の検出法が確立された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Ishimaru: "Vibrio penaeicida sp.nov.,a pathogen of kuruma prawns(Penaeusjaponicus)" Internal Journal of Systematic Bacteriology. 45. 134-138 (1995)

  • [文献書誌] L.D.de la Pena: "Dynamics of Vibrio sp.PJ in organs of orally infected kurama prawn" Fish Pathlogy. 30. 39-45 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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