研究課題/領域番号 |
06660280
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
大原 興太郎 三重大学, 生物資源学部, 教授 (70024586)
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研究分担者 |
秋津 元輝 京都大学。農学部, 助手 (00202531)
内田 達夫 三重大学, 生物資源学部, 助手 (80252344)
乗本 秀樹 三重大学, 教育学部。, 助教授 (20144222)
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キーワード | 生物資源 / 多面的機能 / 地域環境 / 共同管理 / 有効利用 / 持続可能性 |
研究概要 |
明治初期や戦中期、終戦直後なとの時代には外部からの投入財を得る資本が十分でなく、限られた地域資源をいかに活用して食料及び生物素材の自給をするかかが基本であった。そのため農林水産資源の利用・管理の在り方は、生産性という点では不十分ではあっても地域的な資源の循環、リサイクル性や不要遊休資源の資源化といった点で、公害などの外部不経済が少なかった。もちろん、高度経済成長以前であっても時代によっては著移の傾向、資源乱費の傾向は存在した。例えば、明治維新はそれまでの禁欲的な幕藩体制が壊れて自由の風潮、欲望解放の風潮が広がり、森林伐採も増加した。この解放の動きの反動として明治10年代には松方デフレなとの緊縮財政政策もあり、村レベルでも資源を保全的に利用していこうという動きが出てくる。とくに土地と水は農作物・家畜資源を生かす関連資源として村など共同体の共同管理のもとにおかれ、米作りのための水管理と他の用途たとえば水車による製粉所の水利用との競合などがあり、厳格な水管理とさまざまな水にまつわる紛争があった。そのため地域の農民同士で絶えず契約が交わされ、資源の有効利用か図られた。 また、本年は現代農業の資源管理の問題点の概要をつかむために当初計画には入れていなかった渥美半島農業地域の調査を行った。ここでは高度経済成長期に土地資源の希少な地域でそれを集約的に利用する施設園芸が急速に発展した。一方、露地野菜経営も盛んでその中には有機栽培により、できるかぎり自然循環と消費者とのつながりの中で農業の多面的な磯能をいかした経営も生まれてきている。また、施設園芸の集約化が進み、人手が足りなくなって、農業専従者がいるのに水田の荒廃化が進展する状況も生まれている。それは相対的に土地が余ってきたからのであるが、水田の多面的機能をふまえた上で、持続可能な生物賀源の利用管理の在り方を考えることが緊急の課題となってきている
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