そばアレルゲンは分子量が8kDa〜40kDa位で分子量約32k〜40kDaの大豆のGlym30Kアレルゲンよりも遥かに小さい分子量の分画をより多く含むために、一般的にそばアレルゲンは大豆アレルゲンよりも遥かに耐熱性であり、剪断破壊にも強いものと考えられる。そこでソバアレルゲンの破壊に関する剪断効果について検討した結果、170℃下で剪断効果が顕著に認められ(γ'≒3000sec^<-1>)、剪断処理が40-80回でELISA値は著しい減少を示した。 更に、アレルゲン破壊に及ぼす剪断効果はゲル濾過で分子量の低下として確認され、またムノブロットッング法からアレルゲンの分解(破壊)は170℃、20分間の加熱よりも20回の剪断処理がより激しいことが示された。従って、ニ-デンッグスクリュー配置でRRL型を3組挿入した2軸エクストルーダーによる1回処理で約50%のそばアレルゲン(ELISA値)の減少を確認したが、その主たる要因は2軸エクストルーダーの剪断効果によることが確認された。
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