研究課題/領域番号 |
06660367
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
昆 泰寛 北海道大学, 大学院獣医学研究科, 助教授 (10178402)
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研究分担者 |
遠藤 大二 北海道大学, 大学院獣医学研究科, 助手 (40168828)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | 外分泌 / 凝固腺 / ハイブリッド組織化学 / マウス / 免疫電顕 / Reverse transcriptase / レニン / Polymerase chain reaction |
研究概要 |
生体血圧調節系のトリガー酵素であるレニンは腎臓の糸球体傍細胞から分泌されることが知られるが、近年副腎、脳、生殖組織、各部血管壁からも微量ながら産生されることが分子生物学的な手法によって解明されている。近年、分子生物学的研究面において汎用され始めている遺伝子増幅(PCR)法は、極めて微量で検出が困難なDNAあるいはRNAサンプルを増幅されることにより検出を可能にする方法である。本研究の目的はこのPCR法を組織切片上に応用することで、微量核酸の増幅を行ない、特に局所レニンの分布ならびにその産生量を明確にすることである。まず、代表的なレニン産生臓器である腎臓を用いて本法を行い有効なプローブ濃度、proteinaseKの反応条件、ハイブリダイゼーション温度の設定を検討した。その結果、反応条件により形態の破壊や切片の剥離などの悪影響をもたらすことがわかった。さらに微量なレニン産生をおこなう臓器としてリンパ節をRT-PCR法によって特定した。これらの臓器を用いて本法を行い有効なプローブ濃度、proteinaseKの反応条件、ハイブリダイゼーション温度の設定を検討した。その結果、腎臓では十分な反応を得ることはできなかったが、リンパ節で有効なシグナルを検出し得た。またハイブリダイゼーション温度は63℃で最適な結果が得られた。次に、従来より検討してきた凝固腺レニンの検出をIn situハイブリダイゼーション法とIn vitroのRT-PCRを併用して、去勢とテストステロン投与による変化を観察した。両方法では去勢後4週の凝固腺でレニンのシグナルは検出されなかった。RT-PCR法の組織応用は最適な臓器の選択が重要であることが示唆され、今後各種の臓器に特異的な条件を明らかにしていく必要性がある。
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