研究課題/領域番号 |
06660400
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
後藤 直彰 東京大学, 農学部, 教授 (70011989)
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研究分担者 |
上塚 浩司 東京大学, 農学部, 助手 (60251419)
中山 裕之 東京大学, 農学部, 助教授 (40155891)
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キーワード | ウイルス / C型肝炎 / B型肝炎 / マウス肝炎 / SCIDマウス / ヌードマウス |
研究概要 |
ヒトのB型およびC型肝炎のモデルとして開発した胸腺欠損ヌードマウスに2種の弱毒ウイルスを感染させたて実験系を用いて、それぞれの特徴を比較検討することにより各々の肝炎の性格の差についてしらべた。また、この両者との対照として重度免疫欠損マウス(SCIDマウス)にも同じウイルスを感染させ、病変形成に関わる免疫欠損の影響についても検討した。 [材料と方法]4週齢、雌、胸腺欠損ヌードマウスおよびSCIDマウスにマウス肝炎ウイルス、MHV-2ccおよびMHV-2Lを1.0×10PFUをi.v.し、一定間隔で殺して肝臓を採取し、ウイルス価の測定、光学顕微鏡的、電子顕微鏡的、免疫組織化学的検索を行い、各病変間の異同を明らかにする。 応用として、外因性インターフェロン(IF)、インターロイキン(IL)、TNF、副腎皮質ホルモンの病変に対する効果をしらべた。 [成績]MHV-2cc感染胸腺欠損ヌードマウスは8-10週で死んだがMHV-2L感染胸腺欠損ヌードマウスは全例生残し、緩慢な進行性変化とともに再生が起こり、感染後24週では再生結節の集合状の病変となった。これらの病変では、コラゲン増生(+)、αFP産生(-)、DNA合成(+)あったが、MHV-2cc群でコラゲンの増生が目立ち、-2L群でDNA合成が著しかった。SCIDマウスでは単調な進行性変化となった。IF投与群ではウイルス増殖抑制が、IL、TNF群では増強があった。 [考察]慢性肝炎の発生には肝細胞の再生、DNA合成増強が炎症反応とともに必要条件と考えられ、その抑制が急性化を招くこと、その急性肝炎を治療することが一つの治療方法であることが示唆された。
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