リコンビナント牛LHワクチンを作るために、トリオバアルブミンDNAに牛LHオリゴヌクレオチドを挿入し、合成蛋白の作成を試みた。 1.オバアルブミンの主要抗原部位はアミノ酸50-72、80-98、250-269、300-324の4カ所が予測された。 2.オバアルブミンに挿入する牛LHβサブユニットは、アミノ酸58-71が最も抗原性があり、特異性のあることが予測された。 3.pTZ19UにオバアルブミンDNAを組み込んだプラスミドへの牛LHオリゴヌクレオチドの挿入はdutung点突然変異法で行い、サンガー法によるDNA配列からその挿入が確認された。しかしながら、1塩基の欠落が共通して観察され、2次構造による見かけ上の現象と推定された。 4.このプラスミドから合成された融合蛋白はウエスタンブロティングによりオバアルブミンとして一部確認されたが、牛LHの反応性は確認されなかった。 5.さらに合成蛋白量を増やして両蛋白を確認する目的で、大腸菌系で最も強力と言われるpET22bプラスミドにPCRで増幅した牛LH含有オバアルブミンDNAをサブクローニングした。ホルモンワクチンに使用する目的の融合蛋白の発現は十分でなかったので、さらに検討中である。
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