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1995 年度 実績報告書

パーム油産業廃棄物の実用的資源化

研究課題

研究課題/領域番号 06660420
研究機関愛媛大学

研究代表者

木場 洋次郎  愛媛大学, 農学部, 教授 (10108673)

キーワードパーム油産業廃棄物 / パームファイバー / セルロース資源 / キシロース / 脱リグニン / セルラーゼ剤 / 微生物培地 / SCP
研究概要

パームファイバー糖化液の有効利用の一つとして、微生物の培養基(培地)としての可能性について検討した。ファイバー糖化液に各種培地の糖以外の成分を加え、約0.6%のグルコースを補糖した培地(糖化液培地、グルコース換算で0.4%を含む)を調製し、糖化液を含まない培地(対照培地、炭素源:グルコース1.0%)と比較した。
1.酵母の培養では、Candida utilisとPichia membranaefacienceでは糖化液培地の方が対照培地の場合よりも660nmでの吸光度として約1.3倍高い増殖菌体量が得られた。Candida utilisは、現在、SCP(微生物タンパク質)として飼料用に培養されているが、将来的には爆発的な人口増加の予想される人類の食糧源の一つとなる可能性があることから、同酵母の培養におけるパームファイバー糖化液の利用については、さらに検討する価値があるものと思われる。
2.細菌では、Bacillus subtilisの培養において糖化培地の方が約5.0倍も高い菌体量となり、パームファイバー糖化液による顕著な増殖促進効果がみられた。今回使用した培地が本菌の増殖最適培地であるかどうか等の問題もあるが、広く同属の菌種について菌体量だけではなく、酵素活性や生産物収率等についても、さらに詳細な検討が必要であろう。また、Aspergillus nigerについても、糖化液培地で約1.2倍の乾燥菌体量が得られ、糸状菌に対してもファイバー糖化液が有用である可能性が示唆された。
3.この他の今回使用した微生物のすべての菌種についても、培地中の炭素源の補助的な利用の観点からすれば、糖化液培地で対照培地と遜色ない増殖菌体量が得られていることより、ファイバー糖化液による炭素源の一部代替としての利用が可能であると思われる。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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