研究概要 |
単離精細管筋様細胞のアクチン細糸束について、共焦点顕微鏡により次のことが分かった.ラットで,生後15-20日では,アクチン細糸は管にたいして輪状に現れる.つぎに,30日以後管にたいして縦に走る細糸が現れる.50日以後,この両者が明瞭となり直交している.このことは管内で精子形成と液体成分の生産によりその内圧に対抗してアクチン細糸が発現し精子輸送にさいして縦走細糸が重要な役を行っていると思われる.アクチニンが筋様細胞細胞膜に局在していることが分かった.停留精巣では,アクチン細糸束は細く,さらに断裂していた.管内圧変化の測定を行い,その周期的変化をとらえ,ヴィデオに録画した. 光学顕微鏡レベルでは,計画のように当初の結果が得られたと思う.さらに動物種による所見が残されている.電子顕微鏡レベルで,アクチン細糸の3次元配列について十分な結果がまだえられていない.しかし免疫電子顕微鏡法によってアクチニンの局在が解明されて来た..
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