研究概要 |
共焦点顕微鏡でラット筋様細胞のアクチンとアクチン結合タンパクであるαアクチニンの局在をしらべ,アクチン束上に点状なアクチニンの局在がわかった.アクチン束の方向と精細管の軸方向と密接な関係がある.筋様細胞内のアクチン束の走行はほぼ管の軸方向と一致するものと直交するものがある.この関係はラットで著明で,ハムスター,マウスの順で著名でなくなる. ヒトの場合は,数層の細胞があり,層によって,異なる性質がある.細胞化学的,免疫化学的に精細管から離れる程線維芽細胞の要素が多く,精細管に近いほどげっ歯類の筋様細胞とにている,との推測が可能である.この性質は管内輸送のみならず,間質細胞の内分泌機能,間質血管の機能を調節しているらしい.
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