研究概要 |
(1)低温室の整備.早稲田大学人間科学部の研究棟4Fの水槽室(479-2)の内部に,低温室用プレハブ(本研究費にて購入)を設置し,室外で空調装置を置いてプレハブ内部の気温を制御した.室内に実験装置を置かない状態でのテストでは,夏季でも5分以内にプレハブ内部の温度を2度Cに保つことができることがわかった. (2)実験設備の構築.低温室内に実験机を置き,その上に,卓上除振台(中央精機製ニューマボード3C)を置き,この上に光学測定装置を構築した.光源としては,250Wのハロゲンランプを用い,厚さ5mm-10mmのアルミ板で作った箱でその周囲を囲んでランプハウスとした.ランプハウスの中には,光源のほかに,凹面鏡,熱遮断用フィルターを置いた.ランプハウスの全面には,直径10cmの円形の穴を作り,これに大型の集光レンズ(Spindler-Hoyer 03500)を挿入して光線を取り出し,550nmの干渉フィルターで準単色光とし,平面鏡により光線の方向を垂直として,高速旋光測定装置に入射させた. (3)カエル筋による実験.カエルの小さな筋(ことにM.iliofibularis)を摘出し,一端に刺激を与えて光学的変化を記録した.複屈折性変化の検出を試みた所,シグナルを得ることができた.更に,旋光性シグナルの誘導を試みつつある.現段階での傷害は,除振台の不備による計器の振動と,旋光測定装置の中の光弾性モジュレータから発生するノイズであり,その修理を行っている.
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