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1994 年度 実績報告書

ヒトの運動時における筋交感神経活動の役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06670078
研究機関名古屋大学

研究代表者

間野 忠明  名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (30023659)

研究分担者 松川 俊義  名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (60252293)
杉山 由樹  名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (50240809)
岩瀬 敏  名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (90184879)
キーワード筋交感神経活動 / 随意運動 / 抗重力筋 / head-up tilt / 持続性収縮 / 律動性収縮 / 筋ポンプ作用
研究概要

〔目的〕ヒトの随意的な運動時には非活動筋支配の交感神経活動が促進されるが,活動筋支配の交感神経活動が促進されるか否かについてはまだよく分かっていない.本研究は随意運動時に,活動筋、とくに抗重力筋支配の交感神経活動がどのように反応するかを明らかにすることを目的とした.
〔対象と方法〕研究の目的と内容に関する詳しい説明を受けた後,被験者となることを承諾した健康成人を対象として実験を行った.背臥位にて下腿三頭筋支配の脛骨神経から先端直径1μm,インピーダンス3〜5MΩのタングステン微小電極を用いて筋交感神経活動を記録した.同時に下腿三頭筋の筋放電を表面電極を用いて記録した。背臥位での測定の後,傾斜台を用いて受動的な head-up tilt を負荷し,立位でも同様の記録を行った.立位で筋交感神経活動記録側の下腿三頭筋に随意的な持続性収縮と,約1秒周期での律動性収縮を負荷した際の筋交感神経活動の反応をも観察した.
〔結果〕1.脛骨神経から記録した筋交感神経活動は受動的な head-up tilt 時の,下腿三頭筋に筋放電のみられない状態では,体位傾斜角度に応じて促進されたが,立位で下腿三頭筋に筋放電が僅かに出現する状態では軽度に抑制された.2.脛骨神経から記録した筋交感神経活動は立位で下腿三頭筋に持続性収縮を負荷すると促進されたが,律動性収縮を負荷すると逆に抑制された.
〔結論〕立位での抗重力筋支配の交感神経活動は抗重力筋の持続性収縮により促進されるが,律動性収縮によって抑制される.この機序には律動性収縮に伴う筋ポンプ作用が関与すると思われる.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yamazaki Y,Suzuki,Mano T: "Pulse control during rapid isometric contractions of the elbow joint." Brain Research Bulletin. 34. 519-531 (1994)

  • [文献書誌] 間野忠明: "振戦の発症メカニズム-運動生理学の立場より" Therapeutic Research. 15. 2609-2619 (1994)

  • [文献書誌] Mano T: "Autonomic responses to environmental stimuli in human body" Nagoya Journal of Medical Science. 57. 59-75 (1994)

  • [文献書誌] 間野忠明: "運動と自律神経" 体力科学. 43. 130-135 (1994)

  • [文献書誌] Inamura K,Mano T,Iwase S: "Taguchi K,Igarashi M,Mori S ed.Vestibular and Neural Front" A method for preventing orthostatic hypotension during prolonged static standing by Elsevier,Amsterdam,The Netherland, 379-382 (1994)

  • [文献書誌] Iwase S,Mano T,Inamura K,Saito M,Watanabe T,Sugiyama Y,Matsukawa T: "Taguchi K,Igarashi M,Mori S ed.Vestibular and Neural Front" Contribution of muscle sympathetic nerve activity to syncope during upright standing in humans by Elsevier,Amsterdam,The Netherland, 387-390 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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