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1995 年度 実績報告書

GDP-GTP交換反応抑制とオピオイドの作用

研究課題

研究課題/領域番号 06670109
研究機関大阪大学

研究代表者

齋藤 喜八  大阪大学, 歯学部, 教授 (40110788)

研究分担者 内田 吉保  大阪大学, 歯学部, 助手
前田 定秋  大阪大学, 歯学部, 講師 (00135732)
キーワードモルヒネ / アミラーゼ放出 / G蛋白 / GTPase
研究概要

ラット脳海馬切片を用いてδタイプのオピオイド受容体に関して我々が行ってきた研究では、受容体刺激によりアデニル酸シクラーゼが抑制された結果、cAMPの減少、K^+チャネルのリン酸化の低下、K^+チャネルの開口をへてCa^<2+>チャネルの遮断が起ってCa^<2+>の流入が抑制されることが明らかになった。さらに詳細に調べると、オピオイドがGTP結合蛋白質(G蛋白)をGTP結合型からGDP結合型に変化させ、Ca^<2+>のチャネルに対する親和性を下げることが明らかになった。本研究では耳下腺腺房細胞を用いてGDP-GTP交換反応をさらに詳細に調べた。
(結果)
(1) ラット耳下腺腺房細胞からのアミラーゼの放出がフッ化アルミニウム、ジブチリルcAMP、あるいはGTPやGTP-γ-Sにより促進された。これらの効果のうち、GTP-γ-Sの効果以外はモルヒネにより抑制されることが解った。また、モルヒネはGsへのGTPの結合を抑制することが^<32>P 4-アジドアニリドGTPを用いたフォトアフィニティラベリング実験で明らかになった。
(2) α毒素で低分子透過性にした腺房細胞に^<32>P GTPを負荷してその加水分解を調べるとフッ化アルミニウムが抑制を示すのに対して、モルヒネはGTPase活性を促進した。モルヒネがGTPによるアミラーゼの放出促進を抑制するのに対してGTP-γ-Sによる放出を抑制しないこととよく合致する。
以上の結果モルヒネはGTPaseを促進してG蛋白をGTP結合型からGDP結合型に変換し、GTPによる活性を無くしてしまうことが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Uchida: "Effect of morphine on aluminum fluoride and dibutyryl-cyclic AMP induced reduction of field potentials in hippocampal slices" Pharmacol.Res.31. 127-131 (1995)

  • [文献書誌] 齋藤喜八: "モルヒネの作用と細胞内情報伝達系" 大阪大学歯学雑誌. 39. 253-258 (1994)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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