研究課題/領域番号 |
06670154
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
岡崎 太郎 日本医科大学, 医学部, 教授 (30060354)
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研究分担者 |
永原 則之 日本医科大学, 医学部, 助手 (10208043)
阿部 靖子 日本医科大学, 医学部, 講師 (60089612)
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キーワード | globin gene / promoter / negative element / gene expression / CAT assay / LCR / rat |
研究概要 |
本研究は単年度申請であるが、我々がこれまでに構造を明かにしてきた多様なラットグロビン遺伝子の、発生段階および組織特異的な発現制御機構に関して諸種の解析を行い、以下の成果を得た。 1.ラット^<II>β、^<III>β、及び^Oβ遺伝子の5'上流約700bpに至る領域についての諸種のdeletion mutantを作成、これを挿入したCAT constructをMEL cellに導入してCAT assayを行った結果、^<II>βに関しては-242〜-170(72bp)の間に、^<III>βに関しては-190〜-156(34bp)の間に、^0βに関しては-185〜-151(34bp)の間にそれぞれnegative element(NE)の存在が推定された。 2.上記NEのscquenceは従来の報告に無いuniqueなものであり、^<III>βと^0Bのsequenceは互いに一致した。 3.^<II>β、^<III>BのNEをprobeとして、MEl nuclear extractを用いたgel shiftassayの結果、^<II>β、^<III>B、^0BのNEには同一の転写因子が作用するものと思われた。 4.上記NEはいずれもposition dependent、orientation independentに作用した。 5.^<II>βNEの効果はHcLa cellでは認められず、crythroid cell specificであった。 6.各NEは、MEL及びK562 cellで同様の活性を示した。すなわち、この作用因子はマウス→ヒトの進化過程で保存されていることが示唆された。 7.ラットβLCRIIについて、PCR法を補助手段として、単離同定した。この領域はマウスLCRIIと96%のhomologyを有したが、ヒト、マウスとは異なって、cpsilonグロビン遺伝子の5'上流約4.5kbに存在した。
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