研究概要 |
生体内防禦機構において重要な役割を果たす抗原提示細胞であるLangerhans細胞とinterdigitating cellは,形態学的にも免疫学的にもきわめて類似している。しかし,両細胞の起源と特性の相違についての確定的な結論は得られていない。我々はこれら2種類の細胞の動態について検索を行い,下記の研究成果を投稿及び発表した。 1.ヒト表皮内及びリンパ節内Langerhans細胞とinterdigitating cellの免疫細胞化学的特性についてその相違点を免疫再染色法を用いて明らかにした。 Biotechnic & Histochemistry 70:114-118,1995 Lymphoreticular Cells and Diseases:147-153,1995 2.ヒト主要臓器及び組織内抗原提示細胞について免疫組織学的・電子顕微鏡学的に検索し、Langerhans細胞とinterdigitating cellの分布に差異があることを明確にした。 第6回日本樹状細胞研究会(岡山) Dendritic Cells 6(in press) ヒトの樹状細胞増殖性疾患である皮膚病性リンパ節症とhistiocytosis X 内のLangerhans細胞の増殖能について免疫二重染色法を用いて検討し,増殖能と免疫学的特性に相違点のあることを明確にした。 Dendritic Cells in Fundamental Clin. Immunol. 2:139-141,1995 化学療法の領域12(13):460-465,1996 ビタミンA欠乏によりラットの気管及び膀胱に誘発された扁平上皮化生組織内Langerhans細胞の動態を明らかにした。 Dendritic Cells 5:39-43,1995 皮膚病性リンパ節症のT領域に存在する樹状細胞の大部分はLangerhans細胞であることを明らかにした。 Pathology International(in press)
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