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1994 年度 実績報告書

線維芽細胞の融合によるlck,TCR/CD3遺伝子の発現抑制

研究課題

研究課題/領域番号 06670245
研究機関(財)佐々木研究所

研究代表者

及川 恒之  (財)佐々木研究所, 細胞遺伝部, 部長 (80150241)

研究分担者 久保田 美子  (財)佐々木研究所, 細胞遺伝部, 研究員 (30260102)
山田 俊幸  (財)佐々木研究所, 細胞遺伝部, 研究員 (20183981)
キーワードlckがん遺伝子 / T細胞抗原受容体遺伝子 / 細胞融合 / 雑種細胞 / 遺伝子発現
研究概要

非リンパ系細胞におけるリンパ球特異的遺伝子発現の抑制機構を知る目的で、T細胞リンパ腫に線維芽細胞あるいはB細胞リンパ腫を融合した雑種細胞を作製した。次に、これらの雑種細胞において、TCR/CD3遺伝子群およびT細胞のシグナル伝達に関わるlckがん遺伝子の発現とそれらのT細胞特異的遺伝子の発現に関わる転写調節因子の遺伝子の発現がどうなるかを検索した。その結果、T細胞リンパ腫に線維芽細胞を融合した雑種細胞ではTCR α,TCR β,CD3 δ,lck遺伝子の発現はそれらの遺伝子の保持にもかかわらず抑制されたが、CD3 ε遺伝子の発現は抑制されなかった。一方、T細胞リンパ腫にB細胞リンパ腫を融合した雑種細胞では、TCR α,TCR β遺伝子の発現はそれらの遺伝子の保持にもかかわらず抑制されたが、TCR α,CD3 δ,CD3 ε,lck遺伝子の発現は抑制されなかった。また、前者の雑種細胞では、T細胞特異的遺伝子発現に関与する転写調節因子遺伝子のうちLEF-1,GATA-3遺伝子の発現は抑制されたが、Ets-1,PEBP2αA遺伝子の発現は抑制されなかった。後者の雑種細胞では、GATA-3遺伝子の発現は抑制されたが、LEF-1,Ets-1,PEBP2αA遺伝子の発現は抑制されず、細胞融合によるT細胞遺伝子発現の抑制は融合する細胞系列によって異なっていた。また、これらの雑種細胞におけるリンパ球特異的遺伝子発現の抑制はその遺伝子の制御に関与する転写調節因子の遺伝子発現の抑制がその一つの機構となっていることが推測された。上記結果は2つの英文論文として投稿し、そのうち1つはCytogenet.Cell Genet.にin pressとなっている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Oikawa et al.: "Suppression of lck protooncogene expression in murine somatic cell hybrids between T lymphoma cells and fibroblasts" Cytogenet.Cell Genet.(in press). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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