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1995 年度 実績報告書

真菌感染、特に担癌宿主における日和見感染治療法の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06670301
研究機関東北薬科大学

研究代表者

松本 達二  東北薬科大学, 薬学部, 助教授 (60075819)

研究分担者 渡部 俊彦  東北薬科大学, 薬学部, 助手 (20240509)
三上 健  東北薬科大学, 薬学部, 講師 (70173995)
キーワードTransferrin / TNF / Candida albicans
研究概要

我々は、腫瘍移植3周目のマウスが真菌感染に対して強い抵抗性を示すこと、その要因の一つとして抹消血PMNの増加・活性化が関与していることを明らかとした。昨年度までの研究で担癌状態での食細胞の増加には血清Transferrinの増加が関与していることを明らかとすることができた。本年度は、担癌宿主生体内の感染防御機構について解析を行った。
腫瘍移植3週目のマウス血清とCandida albicans酵母型生菌をRPMI1640培地中で一定時間培養し、その後、培養液中の生菌数の測定を行ったところ、担癌マウス血清を添加した培地で培養したC.albicansの増殖は正常マウス血清を添加した培地で培養したものに比べ著しく抑制されていることが確認された。担癌マウス腹 つきロファージからは炎症性サイトカインであるTumor necrosis factor(TNF)の産生が促進されていることを確認したことから、血清中のC.albicans増殖抑制因子がTNFによる誘導される活性酸素群の一種であると予想された。しかし、血清中の増殖抑制活性は動物細胞に対しては発現せず、種々の活性酸素消去剤処理によっても抑制されないことから、この活性が活性酸素に由来しないことが明らかとなった。さらに、担癌マウス血清中で増加するTransferrinの関与について検討したところ、担癌マウス血清によるC.albicansの増殖抑制はFe^<3+>の存在下で著しく阻害される結果が得られ、活性本体がTransferrin様の物質であることが確認された。
以上の結果から、担癌状態ではTransferrinの増加により菌の増殖を抑制し、この菌体を活性化された食細胞が排除する機構が存在すると予想され、これにより担癌宿主のC.albicans抵抗性が高められていると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Toshihiko Watanabe: "Inves tigation of Phagocyte-Inducible factor in Tumor-Implanted Mice" Biological&Pharmaceutical Bulletin. 18. 1643-1646 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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