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1994 年度 実績報告書

細菌病原因子としてのストレス蛋白質の機能(マクロファージ貪食により誘発されるストレス蛋白質の病原性発現における役割)

研究課題

研究課題/領域番号 06670305
研究機関杏林大学

研究代表者

山本 友子  杏林大学, 医学部, 助教授 (60110342)

研究分担者 花輪 智子  杏林大学, 医学部, 助手 (80255405)
山口 博之  杏林大学, 医学部, 助手 (40221650)
田口 晴彦  杏林大学, 医学部, 助手 (20146541)
キーワードストレス蛋白質 / 細菌病原性 / Yersinia enterocolitica / 分子シャペロン / マクロファージ
研究概要

細菌病原性発現におけるストレス蛋白質の役割を解明するために、通性細胞内寄生細菌であるYersinia enterocoliticaがマクロファージに貪食された際、細胞内ストレスを関知して誘導産生するストレスタンパク質を同定し、それらの性状を解析した。
2次元ゲル電気泳動法により、マクロファージ貪食後1時間以内にY.enterocoliticaの17種類の蛋白質が誘発されることを見いだした。その合成は貪食22時間後においても続いていた。さらにこれらのなかで8種類が熱ショックや過酸化物ストレスによっても誘発されるストレス蛋白質と一致した。それらを分子量と等電点に基きB60.0,B57.0,D52.0,A38.0,F36.0,B25.5,H18.5,C16.5と名ずけた。それぞれのN末端アミノ酸配列を決定したところ、Hsp70.0(B60.0),Hsp60(B57.0),GrpE(B25.5)およびHsp10(C16.5)が同定された。これらはいずれも分子シャペロンと呼ばれるストレス蛋白質であり、本菌がマクロファージ内で増殖する際に大量の分子シャペロンが必要とされることを示唆する結果である。さらに最も優位に産生されるストレス蛋白質のひとつであるH18.5は、そのN末端アミノ酸配列から新規のストレス蛋白質であると思われ、現在遺伝子のクローニングが進行中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tomoko Yamamoto,et al.: "Isolation of thermosensitive mutants of Yersinia enterocolitica by transposon insertion." Plasmid. 32. 238-243 (1994)

  • [文献書誌] Tomoko Yamamoto,et al.: "Induction of Yersinia enterocolitica stress proteins by phagocytosis with macrophage." Microbiol.Immunol.38. 295-300 (1994)

  • [文献書誌] Hiroyuki Yamaguchi,et al.: "Detection and characterization ofantibodies to bacterial heat-shock protein 60 in sera of patients with bilinary cirrhosis" Microbiol.Immunol.38. 483-487 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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