研究課題/領域番号 |
06670329
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山田 雅夫 岡山大学, 医学部, 助教授 (40166731)
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研究分担者 |
中村 純 岡山大学, 医学部, 助手 (20227903)
新居 志郎 岡山大学, 医学部, 教授 (40029757)
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キーワード | ヒトヘルペスウイルス7型 / ヒトヘルペスウイルス6型 / Tリンパ球 / CD4 / ヒト免疫不全ウイルス / インターフェロン |
研究概要 |
ヒトヘルペスウイルス7型(HHV-7)の増殖様式と生物学について昨年度の成果をふまえて検討し,以下の実績を得た。 HHV-7のT細胞株SUP-T1細胞での持続感染の解析:SUP-T1細胞にHHV-7を感染させると、持続感染が成立した。この持続感染系の特徴として、1)系内の細胞の5〜20%の細胞が蛍光抗原陽性で、ウイルスを産生し、上清中には、長期にわたって中程度の感染価が認められる、2)持続感染系の培養液にインターフェロンを加えると、蛍光抗原陽性細胞数は、急速に消失し、持続感染からの治癒が認められることが明らかになった。 HHV-7ヒト免疫不全ウイルス(HIV)との相互作用:HHV-7とHIVの両者に感受性を示すSUP-T1細胞を用いて実験を行った。昨年度、HIV持続感染によりCD4をdown regulateしたSUP-T1細胞が、HHV-7の重感染に抵抗性を示したことから、SUP-T1細胞を抗CD4単クローン抗体で処理しHHV-7の感染が抑制されるかどうか検討した。その結果、抗CD4単クローン抗体の処理により、HHV-6Aの感染には影響を与えなかったが、HHV-7の感染は抑制された。またこの抑制は、抗CD4抗体に特異的であった。以上から、HHV-7とHIVは、CD4分子を少なくともレセプターの1つとして共有することが示された。また、上記HHV-7持続感染SUP-T1細胞は、HIVの感受性が、SUP-T1細胞より低下していることが示唆された。
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