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1994 年度 実績報告書

抑制性T細胞特異的モノクローナル抗体を用いた抑制性T細胞特異抗原の同定と癌制御

研究課題

研究課題/領域番号 06670356
研究機関高知医科大学

研究代表者

高田 優  高知医科大学, 免疫学教室, 講師 (80136374)

研究分担者 藤本 重義  高知医科大学, 免疫学教室, 教授 (00009151)
キーワード抑制性T細胞 / モノクローナル抗体 / 癌制御
研究概要

申請者らの研究目的は、抑制性T細胞(Ts)の存在を明らかにすることであり、そのためTsに特異的な抗原を同定すべく、HIgG特異的Tsクローンをハムスターに免疫し、その結果Tsクローンのみを染色し、ThクローンやTcクローンを染色しないモノクローナル抗体、D6を得た。このD6抗体を用い、この1年間に(1)抗体がHIgG特異的Ts2クローンの抑制活性を阻止すること、(2)アロ抗原に対するDTH反応で誘導されるTsの活性を阻止すること、(3)MACSビーズを用い、アロ抗原に対するTs源をD6抗体結合群と非結合群に分けると、結合群にのみ抑制活性がみられ、D6抗体で認識される抗原の発現と抑制活性に相関がみられること、(4)抗体で認識される物質は分子量5万前後であり、D6→抗TCRα鎖抗体の連続免疫沈降法を行うと抗TCRα鎖抗体によるTCRα鎖のバンドが認められるが、抗TCRα鎖抗体→D6ではバンドは消失した。この結果により、D6抗体はTCRα鎖の抗原決定基を有するTsFを認識している可能性があること、(5)D6で検出される抗原の細胞表面上の発現はTs誘導後の一定期間だけであり、その期間内においても抗原が細胞内プールに留まることが多く、fMLPのような走化性因子により表現が顕著に増加すること、(6)担癌生体においても、Ts抗原の発現は一過性と考えられ、腫瘍接種後7〜11日に間にD6抗体を投与したときに顕著な抗腫瘍効果がみられたことなどを明らかにし、昨年度の研究計画のかなりを達成した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Youhai Chen: "The suppressor factor of T suppressor cells induced by tolerogenic conjugates of ovalbumin and monomethoxypolyethylene glycol is serologically and physicochemically related to the α β heterodimer of the T cell receptor." Journal of Immunology. 152. 3-11 (1994)

  • [文献書誌] 高田優: "サプレッサーT細胞を認識するモノクローナル抗体の作製" 日本免疫学会総会・学術集会記録. 24. 658 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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