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1994 年度 実績報告書

ヒト胆汁の突然変異原性に関する疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06670376
研究機関新潟大学

研究代表者

山本 正治  新潟大学, 医学部, 教授 (40018693)

研究分担者 中平 浩人  新潟大学, 医学部, 助手 (40217758)
遠藤 和男  新潟大学, 医学部, 助教授 (60176790)
キーワード胆のうがん / 胆汁 / Ames法
研究概要

胆のうがんの原因について過去12年間研究を重ねて来た。その成果の一つとして、我々はヒト胆汁のブルーレ-ヨン処理で突然変異原性を証明した(Mano,H.et al.:Mutagenicity of blue rayon extracts of human bile in the Ames test.Mutation Res..290:303-309,1993)。ただしこの成績は胆のうがんの多い新潟県で得た胆汁であり、本症の稀発県又は地域の胆汁での突然変異原性については不明である。そこで平成6年度は本症の死亡率が我が国で最も低い高知県で得た胆汁について、Ames法による突然変異原性を検索し、両県に差が有るか否かを調べることにした。
高知県内で胆のう摘出手術を受けた患者の59例(主に胆石症)について、切除胆のうから胆汁を採取した。胆汁は-20℃で凍結後、新潟に空輸し、実験まで凍結保存した。検索はAmes法を用い、菌株はTA98及びTA100を使用した。S9mix処理のある系と無い系の両方を用いた。何れの系でも対照群の復帰突然変異コロニー数の2倍以上で、量一影響関係を認めた場合を陽性とした。分析の結果、ヒト胆汁はブルーレ-ヨン吸着処理により、TA98株のS9mix系のみに陽性を示した(吸着物質は多環芳香族系の化学物質と思われる)が、TA100では陰性であった。
高知県では59例中7例で、陽性率は11.9%であった。新潟県では、76例中46例(60.5%)が陽性であり、この間には有意差が認めた。年齢効果(加齢と共に復帰突然変異コロニー数が増加)も新潟同様確認された。しかし高知の胆汁では陽性と判定しても、復帰突然変異のコロニー数が新潟に比べ少ないのが特徴であった。15EA04:今後、新潟と高知の違いを、詳細に検討したいと考えている。特に、胆汁のフラクション別に変異原性を検討したり、変異原物質の同定も可能なら行いたいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Mano.H.et al.: "Geographical Variations in Mutagenicity of Blue Rayon Extracts of Japanese Human Bile" Mutation Research-Genetic Toxicology Testing.

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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