研究課題/領域番号 |
06670392
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
福田 勝弘 久留米大学, 医学部, 教授 (60045416)
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研究分担者 |
坂田 律 久留米大学, 医学部, 助手 (60258423)
柴田 彰 久留米大学, 医学部, 助教授 (10113226)
西依 淳 久留米大学, 医学部, 助手 (30218226)
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キーワード | C型肝炎 / アルデヒドデヒドロゲナーゼ / 肝がん / 症例対照研究 / PCR / 爪 / 飲酒 |
研究概要 |
1 研究代表者、および、西依 淳らの研究分担者の努力の結果、爪を出発材料とするアルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH2)遺伝型(normal homozygote、heterozygote、mutant homozygote)を同定する方法を確立し、公表した(Kurume Medical Journal 41,117,1994、および、第5回日本疫学会総会、1995年、1月、大阪)。方法の概要は、エタノールで清拭した通常の爪切りを用いて、対象者1人当たり1-2×5-10mm、10-20mg程度の爪を採取し、guanidium thiocyanate法によりDNAを抽出後、PCR法で増幅したDNAを制限酵素Ksp 632Iによって切断し、電気泳動像を観察することによって、ALDH2遺伝型を同定するものである。本法は、末梢血を出発材料とした場合の結果と同一の結果が得られ、マニキュア等による爪の汚れや、多数検体の同時観察に伴うDNA汚染の影響を受けない上、時間・経済面での費用効果が大きいばかりでなく、末梢血が得られない場合にもALDH2遺伝型の観察ができる特長を有している。種々の疫学研究への応用が可能な方法である。 2 研究代表者らは、福岡県・佐賀県をフィールドとする肝がん症例対照研究のための肝がん症例と、対照を順調に収集し、現在までに81名のデータ収集を終え、コーディングとデータ入力も終了した。logistic regression modelを用いた単変量解析の結果は、B型肝炎、C型肝炎が有意の肝がんリスク要因である可能性を示したが、多量飲酒やALDH2遺伝型と肝がんリスクとの関連は、少数のためか今回の解析結果では有意とならなかった。
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