研究課題/領域番号 |
06670396
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小山 洋 東北大学, 医学部, 助教授 (30143192)
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研究分担者 |
中塚 晴夫 東北大学, 医学部, 助手 (70164225)
渡辺 知保 東北大学, 医学部, 助手 (70220902)
佐藤 洋 東北大学, 医学部, 教授 (40125571)
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キーワード | セレン / 脂質代謝 / 食事調査 / HDLコレステロール / アポ蛋白A-I / アポ蛋白A-II |
研究概要 |
食品中セレンの化学形態については、一般に、動物性食品中ではセレノシステイン、植物性食品ではセレノメチオニンが主要な化学形態であるとされている。昨年度の食事調査の結果、1日セレン摂取量に対して寄与率の高い食品は、魚介類、卵類、穀類(特に小麦製品)次いで肉類であった。個々人が長期的にどの食品群からのセレンに多く依存しているかを把握するため、簡易食品摂取頻度調査票を作成し、岩手県農村部において94名の中高年男女に対し実施した。なお、この94名に対しては、24時間思い出し法による食事調査および血清脂質値の測定も同時に行った。昨年度実施した陰膳調査で測定した食品中セレン含有量および24時間思い出し法データから算出した平均的な1回摂取量と、今回得られた簡易調査票からの食品摂取頻度とを掛け合わせることによって、個人ごとのセレン摂取量を算出した。比較可能な女性で比べると、陰膳による1日セレン摂取量平均値が121.9μg/day、簡易調査票による推定値では1日摂取量が85.8μg/dayであり、簡易調査票により1日摂取量の70%が把握できることが示された。現在、この簡易調査票によって得られた個人ごとの食品群別セレン摂取の傾向と、血清中総コレステロール、中性脂肪、HDLコレステロール、アポA-IおよびアポA-II値との関連、および、昨年度開発した高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法による血漿成分の分離および誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)法によるセレン濃度のモニターを直結させて行うシステム(HPLC-ICP-MS)を用いて血漿中セレンの分別分析を行い、各血漿成分ごとのセレン濃度と食品群別摂取セレンとの関連、および、血清脂質との関連について統計分析を行っている。
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