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1995 年度 実績報告書

地域における高齢者のうつ状態の予防とケアに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06670399
研究機関山形大学

研究代表者

生地 新  山形大学, 医学部, 講師 (20185177)

研究分担者 森岡 由起子  山形大学, 医学部, 助教授 (70113983)
安村 誠司  山形大学, 医学部, 助教授 (50220158)
キーワード地域 / 高齢者 / うつ病 / 疫学 / 追跡調査 / ライフイベント / 日常生活動作 / 精神保健
研究概要

山形県長井市在住の高齢者2056名に、留置法よる自己評価式抑うつ尺度GDSと訪問調査による構造化診断面接SCIDを施行し、うつ状態の分布を調査した。留置法の調査で有効回答は、1343名であった。このうち、GDS得点6点以上の者206名とGDS得点5点以下の者から無作為抽出された117名について、訪問調査を施行できた。GDS点6点以上の206名のうち、臨床的なうつ状態と診断された者は38名であった。GDS得点5点以下の者でも5名が臨床的なうつ状態と診断された。臨床的なうつ状態の群(A群)と臨床的なうつ状態ではないがGDS得点の高い群(B群)と、GDS得点の低い群(C群)について、日常生活動作、ライフイベント等を比較した。その結果、A群は、他群に比べて、日常生活動作の能力が低く、高次活動能力も低く、家庭内葛藤を抱えているものが多く、社会的なサポートも少ないという傾向が認められた。
初回調査の1年後にA群を訪問調査し、C群については、留置法により調査を行った。A群43名のうち、うつ状態であった者は10名で、軽快15名、痴呆状態4名、死亡2名、入院5名、不在2名、調査拒否5名であった。また、C群99名のうち、1年後にGDS得点が6点以上になったものは、11名であった。GDS得点点が高まったことに関連する要因を分析すると、病気の悪化、友人の死、日常生活動作の低下、地域活動への不参加が関連していることが明らかになった。
以上の結果より、高齢者のうつ状態には、身体的な状況、日常生活動作、喪失体験、社会的サポートなどの要因が関与していることが示唆された。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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