研究課題/領域番号 |
06670413
|
研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
村松 常司 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (70024065)
|
研究分担者 |
古田 真司 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (90211531)
坂田 利弘 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (40144183)
|
キーワード | 喫煙 / タバコ / ライフスタイル / 青年期 / 女性 / エゴグラム / 妊婦 / マッチドペア法 |
研究概要 |
1.青年期女性約1000名を対象とし、日常生活様式やBreslowの7つの健康習慣(ライフスタイル)、エゴグラムチェックリストを用いた性格特性などと喫煙習慣との関連性を検討するための調査及び分析を行なった。その結果、(1)喫煙者が、自動車の運転を楽しむ、コーヒーや酒を飲む、化粧をする、流行として女性の生き方を取り入れる、周囲の目を気にしないなどの外向的な行動パターンをとっていることがわかった。さらに(2)喫煙者は、毎日朝食をとらない、睡眠時間が短い、栄養のバランスに気をつけないなど、健康に対する位置付けが低い傾向にあった。また、(3)喫煙者のエゴグラムでは、FC(自由奔放さ)が高く、A(客観的判断力)やAC(順応性)が低いことがあきらかとなった。 2.愛知県内の14施設で満期(37〜41週)に正常分娩した初産婦約400名を対象として、無記名のアンケートにより妊娠中喫煙していた妊婦と非喫煙妊婦における、出生時の体重、頭囲、胎盤重量などの発育指標を比較検討した。その結果、(1)喫煙妊婦(n=38)と非喫煙妊婦(n=380)の比較では、喫煙妊婦の児の出生体重がやや少なく、頭囲や胎盤重量も小さかった。(2)妊婦の年齢、身長、妊娠前の体重、分娩の週数を厳密にマッチさせて喫煙妊婦と非喫煙妊婦のペアを作り、マッチ・ド・ペア法により、喫煙の影響を検討したところ、出生時体重や頭囲に有意な差は認めなかった。しかし、胎盤重量は喫煙妊婦の方が有意に軽く、妊娠中の体重増加は喫煙妊婦の方が有意に多くなっていた。 3.以上の研究結果は、青年期女性喫煙者の特性を理解し、さらに、彼らに対する健康教育を実施するに当たっての有用な資料になることが予想される。
|