農村地域1町の65歳以上の在宅高齢者を対象として、1982年に健康状態および生活様式に関する実態を把握した。本研究では、1992年まで10年間の死亡状況を追跡し、当初の生活様式との関連を検討した。分析は、性、年齢(65-74歳、75歳以上)別に行い、身体的健康状態を調整した死亡ハザード比を用いた。主な結果は以下のとおりである。 1)75歳以上では男女ともに、好ましい保健習慣が2項目以下の者の死亡危険が高かった(5項目の者に比べて死亡ハザード比が男1.9、女2.3、95%信頼区間(CI)はそれぞれ1.0-3.7、1.0-5.2)。 2)男女ともに75歳以上で、社会的ネットワークの少ない者では、死亡危険が高く、男では2項目以下の者は5項目の者に比べて死亡ハザード比が1.9、CIは1.1-3.1であった。75歳以上の女では、3項目及び2項目以下の者がともに5項目の者に比べて死亡危険が高く、死亡ハザード比はそれぞれ1.9および2.4であった(CIはそれぞれ1.0-3.5、1.3-4.6)。
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