研究課題/領域番号 |
06670429
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
中島 健二 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (00237265)
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研究分担者 |
上田 祥博 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20232762)
森 敏 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (40200365)
高梨 芳彰 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (40171459)
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キーワード | 老年期痴呆 / 神経心理検査 / 疫学調査 |
研究概要 |
昨年の報告で京都府北部の農業と林業を主体とする京都府久美浜町の65歳以上の在宅老人の痴呆の有病率は4.8%と推定されるとの中間報告をおこなった。 これまでわが国のみならず世界的に痴呆のスクリーニングとしてMini-Mental State Examination (MMSE)が用いられている。これは簡便な検査法で、日本語版もでており、各国間や施設間での比較に際し、同一の基盤で検討が可能という利点がある。しかしこの検査法は正常と以上との境界が狭く、軽度の知的機能障害の評価には不適当である。そこでMMSEのほか、かな拾いテスト(Random=X_1/Story=X_2)、Word Fluency Test=X_3, Stroop Color Word Test=X_4等を対象者全員に施行し、知的機能障害の評価に際してのMMSEの有用性と限界を求めた。これまでと同様に京都府久美浜町をフィールドにし、前年度に引き続いて、京都府立医科大学神経内科の専門医が直接現地に出向き検査を行った。在宅の65歳以上の検診受診者63人を対象とした。男41人、女22人。年齢81.35±7.30歳。主成分分析の結果、第一主成分はY=0.88X_1+0.85X_2+0.83X_3+0.65X_4であった。 結果として、軽度の痴呆の評価には、かな拾いテスト、Word Fluency Test、Stroop Color Word Testを含めた指標の方が有用であった。 高齢者の知的機能の変化が人間関係におよぼす影響の研究を平成8年度からはじめている。すなわち対象者のSocial Support Networkと各種テストとの相関を調べる。目下試行中であり、結果については後日報告の予定である。
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