研究課題/領域番号 |
06670441
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
東 敏昭 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (10119000)
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研究分担者 |
八幡 勝也 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 講師 (10248594)
舟谷 文男 産業医科大学, 医学部, 教授 (70119006)
織田 進 産業医科大学, 医学部, 助教授 (80035237)
津田 徹 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 講師 (60207389)
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キーワード | じん肺 / IS&C / 職域健康管理 / 医用画像処理 |
研究概要 |
本年度の計画目標である各項目において以下のような進展をみた。 1.じん肺画像データベースの作成(八幡) 使用したX線フィルム画像入力用システムはEWS(SUN sparcstation IPX)とlaser degitizer(Konica LD-4500)で、これにより胸部X線画像をデジタル化した後、IS&Cフォーマットで記録した。 対象はじん肺職場に従事する作業者のうちから30名を抜き出し、既設の画像入力用システムでデジタル化してIS&Cに保管した。次いで、バックグラウンドの違いやノイズを処理して撮影条件による差を自動的に補正した。その際に長期間に渡るフィルムを対象としたためにフィルム一枚一枚がフィルム材質や撮影条件が異なっていた。そのため画像処理条件と共にIS&Cに記録した。 ついで、パソコン(AppleMacintosh)で解析に必要な健診データや職歴データなどを合わせて入力し、じん肺症例データベースを作成した。この際情報入力の高速化のためにインターフェイスユニットを本予算より購入した。 2.読影用コンピューターシステムデザイン(八幡、津田) 読影システムとしてパソコン(Apple Macintosh)を用いることとした。これは一つにはユーザーインターフェイスがよいことと画像処理用のソフトウェアが充実していたからである。 また、画像利用を光磁気ディスク以外でも可能にするためのプリンタとしてカラープリンタを用いた。これによりコンピューターを利用せずに画像データベースを概観できるようになった。 3.至適画像条件の調整(東、津田、織田、八幡) まず、IS&C利用ソフトとして研究用IS&Cシステムを用い、これでIS&Cからパソコン用のフォーマットに変換してPhotoshopなどの画像処理ソフトで至極条件を検討した。 その結果画面表示用とプリンタ出力用ののガンマ補正を始めとする画像利用のための画像処理方法を開発した。 4.小規模の読影比較実験(東、津田、舟谷) 以上環境を整備した後に従来のフィルムによる診断とCRTによる診断の比較検討を行ない、ROC解析を行なった。その結果未処理の画像の比較では診断精度はやや劣るものの、画像処理を加えて見やすくした画像の診断精度はほぼ同等であった。ただし、この画像処理手法の選択にやや手間取るため、処理手法の自動化及び選択が必要である事がわかった。
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