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1994 年度 実績報告書

分子生物学的手法を用いた性染色体DNA多型の法医学試料への応

研究課題

研究課題/領域番号 06670446
研究機関旭川医科大学

研究代表者

塩野 寛  旭川医科大学, 医学部, 教授 (20112451)

研究分担者 佐々木 雅弘  旭川医科大学, 医学部, 助手 (80250546)
キーワードABO blood group / Polymerase chain reaction / finger print / blood stain
研究概要

一個の指紋から形態的検査のみならず、血液型,DNA多型が判定出来れば,犯罪捜査上非常に大きな技術進歩である。我々はスライドガラス上に押捺した指紋を小片のろ紙でぬぐい、DNAを抽出し,PCR-RFLP法でABO式血液型を判定する方法について,実務上の有用性を検討した。実際の犯罪捜査上ではアルミ粉末等により指紋の有無を確認するので,アルミ粉末を塗布した指紋に関しても同様に型判定を試みた。その結果、これらの型判定の結果は同一被験者から採取した白血球DNAからの型判定と全て一致した。これらの事より、この方法による判定は充分信頼できる事が確認できた。
また、身元不明死体、血痕や精液などの体液からの性別判定は法医学の日常業務の中で重要な位置を占めている。11カ月から15年間にわたって保存されていたガ-ゼ付着血痕30例(男15例、女14例、性別不詳1例)と、死後8年から縄文時代までの白骨10例を試料として代表的と思われる幾つかののローカスを増幅するプライマーを用いてPCR増幅を行い、それぞれの結果判定の信頼性について比較検討した。その結果、マルチローカスマーカーDYZ-1とDXZ-1(149bp)の組み合わせで今回実験した中では最も高い判定率が得られた。シングルローカスのPAB,Amelogeninによる性別判定率は著しく低かった。これらの結果よりPCR法を用いた性別判定では、よりコピー数が多く、かつ増幅されるDNA断片が短い領域を用いることが重要と考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Sasaki M.: "ABO Genotyping of Fingerprints by the PCR-RFLP Method." Jpn J Legal Med. 48. 428-432 (1994)

  • [文献書誌] 佐々木 雅弘: "分子生物学的手法を用いた個人識別法の実用化と法医学的試料への応用(会議録)" 日本法医学雑誌. 48. 51- (1994)

  • [文献書誌] Sasaki M.: "Analysis of sex chromosomal DNA markers by a molecular biological method and its application to forensic medicine." Jpn J Legal Med. 49(発表予定). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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