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1995 年度 研究成果報告書概要

線維芽細胞増殖因子ならびにストレス蛋白に関する法医神経病理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06670462
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 法医学
研究機関長崎大学

研究代表者

中園 一郎  長崎大学, 医学部, 教授 (30108287)

研究分担者 津田 亮一  長崎大学, 医学部, 講師 (20098875)
久保 真一  長崎大学, 医学部, 助教授 (10205122)
研究期間 (年度) 1994 – 1995
キーワード線維芽細胞増殖因子 / ストレス蛋白 / 免疫組織化学 / 法医剖検脳
研究概要

1.法医剖検例36例について虚血・低酸素ストレス障害,外傷ストレス障害,乳幼児急死症候群,各種中毒,その他の各死因別にストレス蛋白HSP72及びubiquitinの出現様態を観察した.その結果,虚血・低酸素状態が長く続いた症例,アルコール,トルエン,向精神薬中毒例において海馬の神経細胞にHSP72が観察された.このHSP72の陽性像は作用した障害(死因)を反映しているものと考えられた.
2.虚血・低酸素障害例47例について生存時間が短時間の症例,長時間の症例,既往歴に低酸素障害がある症例,レスピレーター脳症例に分けて検討したところ,障害時間が数時間で神経細胞に虚血性変化が現れ,a-FGF及びb-FGFの免疫活性が明らかとなっていた.周囲に増殖するアストロサイトはvimentin,a-FGFを発現し,生存時間が長くなると,b-FGFが発現してくることが明らかとなった.
3.閉鎖性頭部外傷症例18例についてびまん性軸索損傷(DAI)の病理所見の検索を行った,その結果,11例にDAIの病理所見が観察された.18例のうち海馬の挫滅が高度な症例とレスピレーター脳症を除く14例について海馬の神経細胞変化を観察した.その結果,CA1領域において多くの神経細胞は萎縮・脱落していた,形態が保持されている神経細胞においても免疫組織学的にHSP,FGFが認められず,これらの細胞は機能的に障害が生じているものと考えられた.一方CA2-CA4領域ではHSP,FGFの免疫活性が発現しており,この部における神経細胞の障害抵抗性,細胞修復機転を反映しているものと考えられた.

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公開日: 1997-03-04  

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