研究課題/領域番号 |
06670497
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
小出 純 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (70178193)
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研究分担者 |
安倍 達 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60051207)
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キーワード | 慢性関節リウマチ / 滑膜細胞 / fibroblastoid cell-line / CD44分子 / ヒアルロン酸 / 変異型エクソン / RT-PCR法 |
研究概要 |
【研究要旨】慢性関節リウマチ(RA)の関節滑膜病変の病態を解明する目的で、われわれはこれまで、RAの滑膜組織より分離・増殖させた種々の細胞株を樹立してきた。今回は、かかる細胞株のうち、fibroblastoid cell-line(fb細胞)を用いて、発現が亢進している細胞表面上のCD44分子の機能、および分子生物学的特徴について検討した。その結果、RA由来のfb細胞の細胞表面上のCD44分子は、変形性骨関節症(OA)の滑膜由来のfb細胞に比較して、ヒアルロン酸との結合能が明かに亢進していた。しかも、かかるCD44分子を分子生物学的に検索したところ、RA由来のfb細胞の、少なくとも一部は、定常部以外に変異型エクソンの挿入の可能性が強く示唆された。そこでCD44分子の変異型エクソンに対するプライマーとプローベを用いて同定を試みた。fb細胞からRNAを取りc-DNAを合成し35サイクルのRT-PCR法を用いたのち、1.2%アガロースゲルで電気泳動した。その結果、RA滑膜fbの3つの細胞とも、定常分子しか存在しなければ、197bpのところのバンドのみが認められるはずであるが、いずれもが320bpのところあるいは、それ以上のbpのところにバンドが認められ、定常部以外に変異型エクソンが挿入されている可能性が強く示唆された。そこで、次に、4つのRA滑膜fbをsouthern blottingで変異型エクソンに対するプローベを用いて同定を試みたところ、4つのうち3つのfbに、194bp以外に380〜1200bpのところに3本から4本の太いバンドを認めた。よって、少なくとも3つのRA滑膜fb細胞に於て明らかに異常な変異型エクソンが挿入されていることが明らかとなった。これより、かかる異常増殖を認めるRAの滑膜fb細胞において、異常CD44分子の重要性が明かに認められた。
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