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1994 年度 実績報告書

特発性慢性膵炎の素因に関する臨床的検討.-家族性膵炎例からの分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 06670514
研究機関東北大学

研究代表者

小泉 勝  東北大学, 医学部附属病院, 講師 (40111281)

研究分担者 那谷 耕司  東北大学, 医学部, 助手 (90202233)
下瀬川 徹  東北大学, 医学部附属病院, 助手 (90226275)
キーワード慢性膵炎 / 遺伝性慢性膵炎 / 遺伝子異常
研究概要

今年度は精力的に若年発症膵炎の家族を調査し,母が糖尿病の膵石灰化例の兄弟を新たに見出した.しかしこれまでの基準から見て遺伝性慢性膵炎と判定できなかった.われわれは3家族に兄弟例など2人の患者を見出している.現在兄弟が3人以下で2人が多い,家系が小さい日本では新たな基準が必要と思われた.これまでのわれわれの経験例および全国調査より2世代(親子)以上で患者が出現しており、特に子供世代においては10歳代での発症であれば,2人でも遺伝性慢性膵炎として良いと考えられた.このことを実証するために検討する予定である.
膵の急性炎症が膵に慢性的な炎症として持続して存在するためにはいくつかの因子が関与すると思われる.これまでの世界的な研究成果を見ても全く見いだされていない現状である.そこでわれわれは膵炎発生に関する因子の解析に務めた.その方法の一つとしわれわれが経過を観察している家族性慢性膵炎を対象に,膵炎発症に関する可能性のある遺伝子異常の有無について検討した.8例の発症者を認めたビック家系で膵石灰化例の父親,非石灰化例の長男,非発症者の長女および健常者を対照に,末梢リンパ球より抽出したゲノムDANについてヒトPSTI,ヒトreg_oα,ヒトreg_oβ,遺伝子の変異の有無を,サザンブロック法によるRFLP解析,およびPCR法により当該遺伝子のコード域を増幅し、塩基配列を決定することによる解析を進めた.しかし、現時点ではいずれの遺伝子にも変異は認めていない.このほか家系についてさらに病状を検討して必要であれば施行予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 小泉 勝ほか: "家族性慢性膵炎" 胆と膵. 15. 553-558 (1994)

  • [文献書誌] 小泉 勝ほか: "慢性膵炎の治療" 診断と治療. 82. 253-259 (1994)

  • [文献書誌] Shiga Nほか: "The respomse of gastric inhibitory polypeptide(GIP)to obal glucose inchromlc pancreatitio A sludy by radiommunooassay for human GIP." Biomedical Resenrch. 15. 135-143 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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